「書くのめんどいから、パソコンで単語覚えようかな?」
「手書きで書くと字が汚くなっちゃうからパソコンでやったほうがいいのかな?」
そうは思いつつ、手書きで書いたほうがよいか、パソコンで覚えたほうがよいか悩んでいるのではなりませんか?
いくつかの研究において、手書きで書いたほうが、パソコンでタイピングをするよりも、記憶に残りやすいと言われています。
今回は手書きとタイピングどっちのほうが効率がいいのか考えていきます。
目次
パソコン・ipadで勉強はアリ?大学受験のために知っておきたい勉強のやり方
最近ではパソコンやスマートフォンが普及し、手で字を書く事は非常に少なくなる傾向にあります。小さな頃からパソコンが身近に存在していた現在の若者たちにとっては、手でものを書く事は非常に効率の悪い方法と捉えられていることも多いのです。学校でも1部では積極的にパソコンなどを導入し手書きでの作業が非常に少なくなっていることも多いため、タイピングに慣れている子供も非常に増えているのが実態です。タイピングの方が明らかに早くメモを取ることができますし、必要に応じてインターネットなどを利用して調べることもできるので、作業の効率は非常に高いと考えられています。
しかし、学校の授業の内容を理解するためにメモをすると言う観点から見ると、必ずしもタイピングは効率が良いとは言えません。様々な事柄を暗記し、自分の知識として習得すると言う勉強法の面で考えると、手書きの方が効率が良いと言う報告もあるのです。そのため、スピードが速いからと安易にタイピングに頼ってしまうと肝心なことを覚えることができずに、学習効率が上がらないと言う結果を招いてしまうことも少なくありません。作業効率と自分が暗記をしたり理解をする勉強法の面での効率は異なるところにあり、その目的に合わせて選ぶことが求められるのです。
①手書きのメリット
- 手書きの方が覚えていやすい。ペンを持つ、紙を押さえる、ペンの先を見ながら文字を書くという多感覚を刺激するため、脳にイメージとして残りやすい。
- 幼児さんであれば、脳発達が促される。
②パソコンのメリット
- パソコンでタイピングをする際に、気になることを一緒にインターネットで調べることができる。
- インターネットで書かれた内容を引用してワード等に貼り付けられるため、効率的に文書を作成できる。
実際の勉強への活かし方
この理論を実際の勉強に当てはめてみると、暗記などをしたり理解をしなければならない内容のときには手書きの方が良いと言うことになります。手書きの場合には一つ一つの内容を自分の目で確認し、またこれを自分の指先を動かして文字にすると言う作業になるため、一つ一つの言葉を指先で覚えることができるのです。タイピングの場合にはキーボードを叩くと言う動作しかないので、それぞれの文字の形を指先で表現することができません。
しかも、ほとんどの場合はかな漢字変換などで文字の内容が異なってしまうので、その内容を指先で理解することができないのです。 そのためタイピングで行った勉強法では、その内容を十分に理解しながら作業を進めることが難しく、また内容を確実に理解していないことが多いのが実態です。
様々な情報を集めて美しく仕上げるためにはタイピングの方が効率が良く便利なのですが、暗記を含めた自分の知識に取り込む必要があるような一般的な勉強では、タイピングを利用すると作業効率ばかりが気になり頭に入らないと言うことになります。復習など理解をしなければいけない場面では、手書きで一つ一つじっくりと書くことで、その内容を理解することができるため効果的な勉強法と言えるのです。
科学的根拠
手書きとタイピングの勉強法による理解力の違いは、アメリカ・プリンストン大学のミューラー教授とカリフォルニア大学ロサンゼルス校のオッペンハイマー教授によりその科学的な根拠が示されています
彼らは学生を対象に、5本の短い論文を聞かせながら、その内容を手書きとタイピングで記録させ、後日その理解力がどの程度かを比較する実験を行った結果、手書きで記録した学生の方がタイピングで記録した学生に比べてその内容をより深く的確に理解していると言う結論に至ったのです。
手書きの場合には情報をメディア耳で取り込み、これを脳で判別しながら指先にその情報を伝えることで、文字を書く動作を行う仕組みとなっています。文字を書く際にはその形や内容を十分に理解しなければならず、また繊細な指の動きで文字を表現しなければならないので様々な感覚が刺激され、これが理解をすることにつながると考えられています。タイピングの場合には単にキーボードを打つだけの作業となるため、文字の繊細さを意識することができません。
また、幼児などの小さい子どもに調査協力してもらう実験でも、同じような結果が示唆されています。
ある幼稚園の子どもたちに、文字学習ゲームを利用して、コンピューターのキーボードに入力する形でアルファベット8文字覚える群と、紙にペンを書いてアルファベット8文字を書く群に分けました。すると、紙にペンでかいてアルファベットを覚える群の方が、文字認識、単語の読み書きや、ライティングの文字のきれいさ等において、コンピューターのキーボードで入力する群に比べ、優位に成績が良かったと言われています。読み書きをする際、手書きで書いていくことで、子どもたちの脳を発達させ、子どもたちの行動や知覚を発達させたのではないかと言われています。
参考:発達障害の子どもにおススメの勉強法について|iPadやパソコンによる勉強法について
ここまでタイピングでの勉強法やiPadやパソコンによる勉強法についてご紹介しました。とはいえ、実際に書くこと自体に困難を抱える発達障害の子どもにとっては、有効な勉強法となる可能性があります。具体的には、「書くこと」に困難を抱える可能性のあるLD(学習障害:learning disorder)のお子さまにとってもiPad等は救世主となる可能性があります。
①書くことに困難を抱える子どもへの勉強法
書くことに障害を抱える子ども等は発達障害を持つ子どもにも見られることが多いといわれています。実際に本人は一生懸命文字を書いているのですが、手先の不器用さで文字が上手に書けなかったり、実際に書く対象である文字を見間違え等をしてしまい、正しいものが書けないケース等もあります。また文字を書いても、字が書いた本人にとっても読みにくい字で見間違え(例えば英語の小文字のVとRなど)してしまうケースもあります。÷記号と+記号が見にくくなっているケースもあり計算ミスをしてしまう場合もあります。
そんな時、iPadの音声入力機能を使い、書くべき内容をiPadで音声入力で拾い、目で見ながら勉強していく勉強法などもあります。詳しくは参考にのせている資料等もご覧ください。
②計算することに困難を抱える子どもへの勉強法
計算や数量の処理などが苦手な子どもも実際にいます。
- 数処理といって、数の大小比較や操作・数の読み書きが苦手な子どももいます。
- 計算も苦手な子どももいます。例えば、四則演算の暗算(数的事実),筆算(手続き)が苦手な子どももいます。
これらのような苦手さを抱えた子どももいて、実際に理系の問題を解いていて、やり方(問題の解き方)はわかっていても計算ミスが減らない子どももいます。これらの際にiPadを使って勉強する(例えば、問題の解法を覚えている段階であれば、単純な途中式の過程でiPad等の電卓を使用する。)ことで、まずは解法をしっかり理解し、理解したうえで、電卓なしで勉強し、問題がiPad等のICTを利用することなく解けるようになるなどの勉強法もあります。
参考:算数障害とはいったい?
まとめ
最近ではタイピングでメモを取ったり、作業を行うことが非常に多くなっていますが、その内容を確実に覚えていることが意外と少ないものです。特に子どもの勉強の場合には美しさではなく、内容をどれだけ理解するかが非常に重要なポイントとなります。タイピングは効率が良いのですがなかなか記憶に残りにくいと言うことをわかっているため、勉強法に利用する場合には目的を十分に理解した上で適切な方法を選択することが良い方法となっているのです。
結局は受験生にあった学習法が重要
学習方法を紹介してきましたが、結局は受験生一人ひとりにあった勉強方法が重要です。とある勉強方法がすべてに当てはまるとは限りません。また、志望校によって科目や出題形式も異なるので、それぞれに適した勉強法が重要です。
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