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数学の入試別対策「共通テスト対策」−数学勉強法③


共通テストの特徴

大学入試センターから発表された共通テスト数学の問題作成方針には

①「数学的な問題解決の過程を重視する。事象の数量等に着目して数学的な問題を見いだすこと,構想・見通しを立てること,目的に応じて数・式,図,表,グラフなどを活用し,一定の手順に従って数学的に処理すること,及び解決過程を振り返り,得られた結果を意味付けたり,活用したりすることなどを求める。」

とあります。実際の共通テストの問題を見ても、マーク式テストの弱点でもあった答えにいたるまでの過程が丁寧に問われており、論理的思考力をより重視するようになっていることがわかります。具体的には以前施行されていたセンター試験に対し、数値の穴埋めや適切な選択肢を選ぶ問題だけでなく、会話や文章形式で問う問題が出題されるようになりました。

例えば、2022年度共通テスト本試の数2B大問1〔2〕では、様々な具体例や設問の提示する仮説を通じてlogablogbaの大小について検討する形となっています。共通テストでは考え方の大筋は設問によってある程度指示してくれていることがわかると思います。この考え方自体を発想するのはなかなか難しく、そういう意味では共通テストの問題の難易度は高いといえます。重要なことは当初に提示された最終的な目標を意識しながら、設問誘導に従って解いていくことです。

 

続く問題作成方針では

②「問題の作成に当たっては,日常の事象や,数学のよさを実感できる題材,教科書等では扱われていない数学の定理等を既知の知識等を活用しながら導くことのできるような題材等を含めて検討する。」

と書かれています。この通り、独特な考え方や解法についてその流れを順序だてて問題とするケースが見られ、より柔軟かつ本質的な形で理解度が問われていることがわかります。

例えば、2022年度共通テスト本試の数1A大問1 〔2〕では、架空の地図に関して設問の登場人物である太郎さんと花子さんの会話を通じて山頂を見上げる角度について考察していく形となっています。観測地点であるキャンプ場から山までの距離、山の高さを通じて三角比についての理解が問われました。

このように私たちの生活の一部であるような題材を引き合いに出し、特定の疑問解決に対して様々なアプローチを経験、処理していくことが求められていることがわかります。

共通テストの構成

数学ⅠA:大問5つからなり、大問1,2が必答で、大問3〜5は2題選んで答える選択問題となっています。試験時間は70分です。

 

数学ⅡB:大問5つからなり、大問1,2が必答で、大問3〜5は2題選んで答える選択問題となっています。試験時間は60分です。

 

問題構成にはほとんど変化ありません。(※下表参照)

大問1、大問2は2,3個の全く異なる問題に分かれている場合がほとんどです。それぞれ独立した問題で関連性はないので、片方で躓いた場合は大問ごとは飛ばさず別の問題に行くようにしましょう。

【数学ⅠA】

 2022年2021年
大問1【1】数と式(対称式)
【2】図形と計量
【3】図形と計量
【1】数と式(二次方程式の解)
【2】図形と計量
大問2【1】2次関数、集合と命題
【2】データの分析
【1】2次関数
【2】データの分析
大問3場合の数と確率場合の数と確率
大問4整数の性質整数の性質
大問5図形の性質図形の性質

 

 【数学ⅡB】

 2022年2021年
大問1【1】図形と方程式
【2】指数関数・対数関数
【1】図形と方程式
【2】指数関数・対数関数
大問2【1】微積分
【2】微積分
微積分
大問3確率分布と統計的な推測確率分布と統計的な推測
大問4数列【1】数列【2】数列
大問5ベクトルベクトル

 

共通テストの対策ポイント

共通テスト攻略のためには下記の4ポイントを克服しなければいけません。

・典型的な解法を抑える

・試験の解き方における工夫

・設問の流れを意識する

・計算の工夫

 

典型的な解法を抑える

 共通テストで出題される問題は標準的な内容であることがほとんどです。そのため難しい問題に対するアプローチ力を鍛えること以上に全範囲を通して公式や基本問題にはすばやく反応できるようになっておくことが大切です。

 また、時間的制約の厳しい共通テストでは公式のような基本的な知識で悩んでいる暇はありません。瞬時に頭の中から引き出せるようにしておきましょう。ただし大切なことは、初めから解法を丸暗記しようとするのではなくて、自分が行なっている操作の意味をきちんと理解した上でスムーズに再現できるようになるということです。問題を見て、すぐ使う公式や解答の流れが思い浮かぶかチェックしましょう。

具体的な方法はこちら

 ただし、解法をただただ覚えただけでは共通テストは太刀打ちできません。解き方を覚えるのではなく、考え方を理解するようにしましょう。

 

試験の解き方における工夫

 上記の通り時間的制約が厳しい共通テストでは、解ける問題を可能な限り解いて得点化することが本当に大切です。そのためただ正解だけを目指して素直に解き続けていては点数はなかなか上がりません。大問を解く順番を工夫したり、できない問題、時間の取りそうな問題は早々に見切りをつけて次の問題に移るなど、自分に合った試験戦略が必要になっていきます。例として躓いた問題をとにかく早く飛ばすことが挙げられます。厳しい時間の中で一つの問題に時間をかけるのは非効率的であるだけでなく、そういった緊迫した状況では時間をかけても答えまで至らないことが多々あるためです。他にも自分の得意な範囲であった確率や数列といったテーマの大問を先に解くようにすることも効果的です。

 

設問の流れを意識する

 共通テストでは必ず細かい小問が設定されており、設問の流れに沿って解答を進めていくことが大切です。「今何をやっているか」「どの部分を明らかにしているのか」ということを常に把握しましょう共通テストは複雑な誘導もあるのでこの意識が薄いと、今自分が何をやっているのかわからなくなり、この後何をすればいいのかもわからなくなります。すると答えにたどり着きにくくなってしまう上に誤答する可能性も大きくなってしまいます。それぞれの小問に対し別々の問題としてアプローチするのではなく、必ずそれ以前の小問でわかったこと、またそれが次の設問にどう結びついているか確認しながら解いていきましょう。頻出パターンとして、前半の小問では最終的に求めたい内容について、その具体例や簡略化した場合を考える場合があります。その場合具体例を検証したうえで浮かび上がってきた仮説や法則を立証していく形で設問が進んでいきますが、小問の補助もあり、この検証時の操作が後々の証明に必要な流れや解法に結び付くことが多々あります。このように設問の流れを意識することで、スムーズに小問を進めていくことができます。

 また、上記と矛盾するようですが、テーマや解法の流れが独特な共通テストでは誘導が複雑である場合もあり、「誘導に乗ったが故にわけがわからなくなる」可能性もあります。設問の流れを意識することはとても重要ですが、それでも行き詰った場合の手段として、誘導をいったん無視して普通の解き方で答えを出す方針に切り替える判断も大切です。

 

計算の工夫

 共通テストは計算量が多い上に余白も少なく、時間的制約も厳しいことから細かい計算を逐一書くことはお勧めしません。式の変換は極力省略したり細かな計算は省くなど、空欄を効率的に利用できるよう工夫して計算式を書いていく必要があります。式を工夫する練習、計算力の向上を意識した演習を行いましょう。ただ計算式を省略するだけでは計算ミスも増える可能性があります。計算ミスが減らない内は余白をきれいに使える範囲内で途中式も書くようにしましょう。

 また指定以外の途中過程を問われない共通テストでは、漸化式の問題にありがちな解答パターンや積分の面積公式など直接答案には書けない様々な公式化や省略が可能な場面に突き当たることがあります。役に立つ公式や裏技を覚えることは時間短縮につながるため、余裕のある受験生にはお勧めしたい対策法です。

 

共通テストの具体的な対策

過去問や予備校が出している予想問題で十分な点数が取れている場合

ここでいう’十分な’とは、人によって異なります。例えば、上位国立大学を受けるなら、9割は確実にとれるようにしておくべきです。共通テスト利用のために受けるのであれば、何割取れればいいのかを調べ、その点数が模試や過去問などで取れている場合は特別な対策をするのではなく、過去問で失点した箇所の原因を調べ、特に抜けてる分野があれば網羅系参考書などで詰めるといったオーソドックスな勉強を行いましょう。

 

十分な点数が取れていない場合

過去問や予想問題の復習はこちら↓を参照

過去問の使い方

共通テストレベルの問題は解説を見てもわからないような、根本的に解くことが難しい問題はほとんどありません。演習や模試の結果から自分の点数が取れない原因を分析しましょう。

①基本的な知識に穴がある

共通テストの問題は非常に難しいということは少なく、全ての範囲を通じて漏れなく標準的な知識、演習力をつけることが重要です。黄・青チャートやフォーカスゴールドのような標準レベルの網羅系問題集の例題を確実に押さえていく勉強が重要になっていきます。典型的な解法を正しく理解し抑えたうえで、それらを共通テストの余裕のない状態でも使える程スムーズに取り出せるようにする必要があります。基本的な流れは網羅系問題集→過去問全部解こうとするのではなく、問題を見て解法が思い浮かんだら次に進む、少しでも詰まったら実際に解いてみる、というループで繰り返し、最終的には全ての問題の解法が瞬時に浮かぶようにしましょう。【共通テストの対策ポイント】でも述べましたが、大切なことは初めから解法を丸暗記しようとするのではなく、自分が行なっている操作の意味をきちんと理解した上でスムーズに再現できるようになることです。問題に対し適切な解法を実行できる能力は暗記能力とは違います。解法の流れやその目的についても理解をおざなりにしないよう気を付けましょう。解き方を覚えるのではなく、考え方を理解することが大切です。一般の網羅系参考書には共通テストでは問われないような難しい問題も入っているため、2次試験で数学を使わない受験生であれば、共通テスト用の問題集もお勧めです。

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演習という基本的な流れに忠実にこなすことが大切です。

②共通テストの独特な問題の流れに慣れていない

標準レベルの知識や演習力が大切な共通テストですが、問われ方そのものは独特なものが多く、あまり出会ったことのない考え方をしていることも多くなっています。始めはなかなか適応が難しいですが、過去問、予想問題集を数多く解き、復習することが大切です。

また、小問が細かく設定されている共通テストにおいては設問の流れを意識してとくことも大切です。

③計算に多くの時間がかかる

解答用紙の使い方がポイントです。計算をあちらこちらに雑多に書いていないでしょうか。共通テストは計算が煩雑な問題が多いため、計算式を順序だててある程度丁寧に書き並べなければ自分が今何を計算をしているのかを見失う原因にもなり、計算ミスにもつながります。その上で、大問ごとに費やした時間をはかり、どの分野の問題で時間を多く使っているのか分析することが大切です。基本的には過去問演習を試行錯誤しつつ数こなしていくことが中心ですが、苦手な分野に対しては、教科書の傍用問題集や網羅系参考書で基礎を確認しましょう。

計算ミスをなくす方法

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