英文法の答えは覚えているのに、選択肢が変わると解けない。そんなときは、答えの番号や見た目を覚えていて、文中の手がかりから選ぶ練習が足りていない可能性があります。今の問題集から数問選び、順番を変えて解いてみましょう。「この言葉があるから、この答えになる」と説明できなければ、その問題の解説に戻ります。
記事執筆者:朝倉(アクシブアカデミー宝塚校 プロコーチ)|プロフィール
同じ問題集を繰り返していると、問題を見た瞬間に答えが浮かぶことがあります。そのとき、文法を使って判断できたのか、見覚えのある答えを選んだのかは、正誤だけでは分かりません。私は学習の進み具合を確認して計画を立てる「戦略授業」で、何冊終えたかと合わせて、なぜその答えになるのかを説明できるか確認しています。
目次
章の名前や並び順がヒントになっていないか
時制や仮定法など、文法の項目ごとに分かれた問題集では、学んだ項目の問題をまとめて練習します。ただ、「仮定法の章だから、この形だろう」という手がかりを頼りに解ける場合もあります。章を順番に解く練習だけでは、どの文法事項を使うかを自分で見つけられるか、確かめにくいことがあります。
ある程度学習した範囲は、複数の単元から数問ずつ選び、順番を変えて確認してみましょう。問題集の範囲内で構いません。章の見出しを見ずに解く方法や、先生にすでに勉強した範囲から問題を選んでもらう方法もあります。
順番を変えたら間違いが増えたとしても、それだけで勉強が無駄だったとは考えません。どの文法を使うかの判断が曖昧なのか、知識自体を忘れているのか、問題文を読み違えたのか。間違えた理由を確かめてから、その問題の解説を読み直しましょう。
初めて見る整序問題でも、並べた理由を確かめる
整序問題は、ばらばらに示された語句を、文として成り立つ順番に並べる問題です。同じ問題を繰り返すと、語順に見覚えがあるために答えられる場合があります。既習範囲の初めて見る問題でも、文の組み立てを判断できるか確かめましょう。
答え合わせでは、どの語句を文の中心に置き、ほかの語句をなぜその位置につないだのかを説明します。間違えた場合も、答えの並びだけを覚え直さず、知識が曖昧だったのか、知っている知識をこの文で使う判断に迷ったのかを確かめます。
一文のつながりを見分けるたびに迷うと、長文でも読む流れが止まりやすくなります。説明できなかった部分は、教材の基本説明と例文へ戻り、元の問題でつながりを確かめ直してください。整序問題の演習が必要かは、既習範囲と志望校の出題内容に合わせて考えます。
説明するのは、答えと文中の手がかりのつながり
理由を説明するとき、解説を丸ごと暗唱する必要はありません。「文中のこの言葉があるので、この答えを選んだ」と、自分の言葉で説明してみてください。文法用語だけを言って終わると、その問題で使える理由が抜けてしまうことがあります。
たとえば、次のような一般例で考えてみます。
I have lived here ( ) three years.
選択肢:for / since
答えはforです。ここでは、three yearsが「3年間」という期間を表すことが手がかりになります。sinceなら、since 2020のように、いつからなのかという起点を置きます。「現在完了だからfor」とだけ説明すると、現在完了とsinceを組み合わせる文との区別がつきません。

この例のように、迷った選択肢が使えない理由まで確認すると、自分がどこを混同していたか見えやすくなります。毎回すべての選択肢について長い説明を書く必要はありません。迷ったもの、何となく外したものを中心に、文のどの部分と合わないのかを確かめてください。
正解していても、理由が曖昧なら戻る
問題の順番を変えて解いたあとは、間違いだけでなく、理由を説明できなかった正解にも印をつけます。元の問題集や文法書で、その問題に関係する説明を読み、自分の説明と解説の違いを見ましょう。
「ルールを忘れていた」なら基本事項を確認する。「ルールは知っていたが、文中の形に気づかなかった」なら、どこを見れば判断できたかを確かめる。単語や熟語の意味が分からなかったなら、意味を調べて覚え直します。すべての誤答を文法知識の不足として扱う必要はありません。
読み直したあとは、解説を閉じてもう一度説明します。次の確認でも同じ理由を自分で出せるかを見てください。答え合わせをした時点で終了にせず、文中のどの言葉や形を見て答えを選ぶのか、説明するところまで取り組みましょう。
知らない表現が出たら、今の教材に載っているかを見る
過去問で知らない単語・熟語・表現が出たとき、すぐ新しい参考書を増やす前に、今使っている教材で探してみましょう。「載っているのに思い出せなかった」のか、「教材に載っていない」のかで、次にすることが変わります。
載っている場合は、その意味や例文を復習し、過去問の文ではどう使われていたかを確認します。覚えたつもりでも文章中では気づけなかったなら、単語だけでなく、その前後も含めて読み直してください。
解説に、関連する知識や似た表現がまとめられている場合は、その説明も確認します。今回の正解だけを覚えて終わらず、似た表現との違いや使い分けまで確かめることが大切です。確認したら元の問題へ戻り、なぜその答えになるのかを説明して解き直しましょう。
載っていない場合は、その問題と表現を残し、ほかの過去問でも同じように教材で確認できないものが続くかを見ます。一つ見つかっただけで教材全体が足りないと判断せず、必要な範囲を先生と相談しましょう。追加が必要な場合も、今の教材で覚えられていない項目の復習まで止めてしまわないようにします。
問題演習の前に、文法の働きを確かめる
HPの英文法勉強法では、まず規則の仕組みを理解し、次に文章の中でどの規則が使われているか見分ける練習へ進みます。志望校の独立した文法問題への対策は、必要な出題形式に合わせて考えます。四択問題を繰り返すことだけが、英文法の勉強全体ではありません。
たとえば関係詞を学んだなら、「この形を選ぶ」と覚えるだけでなく、どの名詞を説明し、文のどこまでがその説明なのかを確かめます。文法の名前は分かっても一文の意味が取れない場合は、問題数を増やす前に、基本の説明と例文へ戻りましょう。規則を知ることと、文の中で使われている規則に気づくことをつなげるのが大切です。
一方、単語によって決まる使い方や熟語などは、例文と一緒に覚える必要があります。何でも一つの理屈から導こうとして長く止まらず、使っている教材で暗記事項として整理されている範囲を確認してください。覚え直したら、その表現を含む文でも意味と形を確かめます。

次の確認では、理由が曖昧だった問題から
復習では、間違えた問題に加え、正解していても理由を説明できなかった問題を確認します。文中のどこに着目し、どの知識を使って答えを導いたのかを、自分の言葉で説明できるか確かめましょう。
説明できなければ、解説や関連する基本事項・例文へ戻り、何が不足していたかを確認します。単語の意味、熟語として覚える表現、文法の仕組みのどこで止まったのかを分けて見ます。熟語の意味が分からなかった問題を、文法の知識不足だけとして扱わないようにしてください。
不足していた知識や文法の仕組みを確かめたら、解説を閉じて、答えに至る道筋と根拠を説明します。そのうえで、もう一度自分で問題を解き、根拠を使って正答できるかを確認してください。答えの番号だけを覚えて正解しても、そこで復習を終えないようにします。
間違えた問題には復習の目印をつけ、使っている教材の取説に沿って解き直します。章の全問題を解く段階と、印のある問題を繰り返す段階が分かれる教材もあります。すべての教材を同じ周回方法にせず、今の教材と取り組む段階で指定された範囲を確認しましょう。
次の確認では、答えの位置だけを覚えていないか、解説を隠して理由を説明してみましょう。自分で問題文を書き換えると、意図しない別の正解を作ることもあります。違う形の問題で確かめたいときは、同じ単元の別問題や、先生が選んだ既習範囲の問題を使う方法が適しています。
解き直しても同じ二択で迷う場合は、二つの選択肢がそれぞれどんな文なら使えるかを、教材の例文で比べてください。短く説明できることを目標にしながら、文章を読む練習とも結びつけて進めましょう。
説明が長くなることを目標にしない
最初は言葉にするまで時間がかかっても構いません。目指したいのは、難しい用語をたくさん並べることより、答えを選んだ理由を短く言えることです。また、熟語や語法(単語の使い方)には、例文と一緒に覚える必要があるものもあります。どの問題も一つの文法ルールだけで説明できる、と決めつけないようにしましょう。
記事執筆者

朝倉|アクシブアカデミー宝塚校 プロコーチ。
1年間の浪人を経て大阪教育大学へ進学し、参考書を使った独学で受験勉強に取り組む。現在は、宝塚校で一人ひとりに合わせた進路指導・学習指導を行っています。
新しい問題集を増やす前に、今使っている一冊から数問選び、答えを選んだ理由を説明してみましょう。説明できなかった問題は、解説を読み直してください。英文法の進め方や、教材を終えたあとの確認に迷っている方は、アクシブアカデミー宝塚校の案内をご覧ください。
詳しい基本手順は、英文法の勉強法も参考にしてください。
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