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英単語LEAPの使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
必携英単語LEAP
略称
英単語LEAP
出版社
数研出版
発売日
2018/11/1
ページ数
512
科目
英語
タイプ
単語
レベル
標準-難関ランク
目安時間
67 h

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「英単語LEAP 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよねそんな方へ向けて「英単語LEAP」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

英単語LEAPの基本情報

参考書レベル・難易度

標準-難関ランク

 『LEAP』一冊でMARCH・関関同立レベルの大学の入試に対応することができます。上位校を目指す人は派生語まで覚える必要があるので、後半の「Passive Vocabulary」や用例(フレーズ・例文)も含めて隈なく目を通すようにしましょう。

 本書は単語を重要度順に掲載した単語帳なのですが、分類の仕方がやや特殊で、品詞別の分類がなされておらず、意味の関連度でグループ分けされています。(詳しくは後述)なので、人によっては1冊目の単語帳としては使いづらさを感じてしまうこともあるかと思います。そのような人は、『英単語ターゲット1400』や『システム英単語』などで、単語帳を使うこと自体に慣れてから本書に取り組むと幾分学習しやすくなるかもしれません。

習得までに必要な目安時間 

67時間

大体『システム英単語』シリーズと同じくらいの時間数です。この時間数は一つの単語につき一つの意味(一語一義)を覚えるのに必要な時間数のため、もしより詳しくステップアップした知識を得たい場合はもう少し時間がかかります。詳しい勉強法は後述しますが、本書では単語ごとに派生知識や派生語など、満遍なく詳しい知識が掲載されています。ただし、一語一義以上の派生語などまで覚える必要があるのはMARCH・関関同立レベルの難関大学を目指す受験生のため、標準レベルの場合は一語一義に徹してください。

英単語LEAPの概要

本書は、大学受験における必須の英単語を重要度順に掲載した単語帳です。

 他の単語帳であまり見ない区分のしかたが大きな特徴で、まず英作文等で頻繁に登場する基本動詞、続いて「Active Vocabulary」=「使えなければいけない語彙」と「Passive Vocabulary」=「意味が分かればよい語彙」に分類された重要単語が掲載されています。この線引きはCEFR(欧州共通言語参照枠、つまり「言語能力を評価する国際指標」)のレベルを軸としており、「試験に出やすいかどうか」という曖昧な基準ではない、「客観的な」視点に基づいた選定を実現しています。

 また、各単語の意味の中心イメージを捉えられるようにニュアンスを加えたり、見出し語も類語や関連語で緩やかにグルーピングしたりなど、随所に単語を覚えやすくするための工夫がなされています。

英単語LEAPはこんな生徒におすすめ

  • 中学英単語を修了した生徒
  • 大学受験における基礎レベルの単語を押さえたい生徒
  • 時間がなく、重要なものからマスターしていきたい生徒

 

 本書は大学受験に必要な基本的な単語を網羅しているため、中学英単語は既に修得しており、高校英単語基礎固めをしたいという人におすすめです。また、意味の関連付けで覚えられるように単語がグループ分けされており、グループ内で紐づけて覚えられるような構成になっているので、一語一義だけでは覚えにくい、丸暗記は少し苦手だという人にとっては比較的暗記に取り組みやすい一冊だといえます。

 ただし、上位校を志望している人は、本書の派生語なども確認しておく必要があるほか、場合によっては上級者向けの単語帳をもう一冊追加で学習する必要も出てくるかもしれません。

英単語LEAPの特徴

「Active」と「Passive」の2段階で区分

 本書ではPart1, 2の英単語をライティング・スピーキングで確実に使いこなせるようにすべき「Active Vocabulary」、Part3, 4の英単語を意味が分かればよい「Passive Vocabulary」に分類しています。これは決して「Passive」の単語を使わなくてもよいという意味ではなく、まず「Active」の単語を最優先で使いこなせるようにしましょうということなので注意してください。

見出し語をテーマ別にグルーピング

 本書では「describe」「explain」などを「説明・伝達」、「grateful」「apologize」などを「感謝・謝罪」という具合で、テーマ別に単語をグルーピングしています。関連付けて覚えやすく、かつ類義語との違いがわかりやすいように掲載されているので、一語一義だと覚えるのに不安はあるが、例文などと一緒に覚えようとすると時間がかかってしまう場合の助けになるでしょう。

 ただし、実際に覚える際は見出しを見ないようにしないとヒントになってしまい、正確な定着度がはかれないので注意してください。

基本動詞と「Active」な表現

 本書では冒頭部分に42の「基本動詞」をまとめて掲載しています。これらは英作文で頻出の動詞となっており、その中心イメージと「Active」な=英語で発信する際に使える表現・用法がまとめられています。1900語ほど覚えるというと大変そうに感じるかもしれませんが、重要度の高いものから修得していけるのでモチベーションが続きます。

英単語LEAPの使い方と注意点

 本書では下記の3段階で学習を進めることが推奨されています。また、各Partごとに「学習スケジュール」が掲載されているのですが、これは週におおよそ5つのグループごと(訳40語ずつ)で組まれているものです。時間をかけて覚えたいという人はこのスケジュール通り学習しても構いませんが、アクシブでは100語または200語ずつに区切ってまずは一語一義で意味を暗記してから理解を深めるという手順を推奨しています。

 重要度順になっているその冒頭から、100語または200語ずつに区切って暗記していきます。最初に学習範囲の単語の意味や用法、例文などを確認し、音声を流しながら意味を答えるのを何周か終えたら、時間を決めて音声を使わずにたくさん周回するのが大まかな流れです。これは、時間で区切ってとにかくたくさん周回することで、負荷をかけつつ集中力を高めて覚えられる「ヘビロテ暗記法」(詳述記載)です。この暗記法を本書でも使いながら、まずは一語一義で「知っている」語数を増やした後に理解を深めていきます。

 ただ、一語一義を覚えるのを優先するとはいえ、完全な丸暗記にしてしまうと覚えづらいうえに、品詞や文中での位置などの最低限の用法がわかっていなければ使えません。そのため、たくさん周回する前に用例や品詞、他の意味なども軽く確認しておき、暗記に必要な最低限の知識はつけるようにしてください。この時、日本語訳のほうで意味がわからないものがあったら必ず調べておくようにしてください。Part1, 2においては特に用例に関する記述が詳細で、「頻出」の表示があるものは本書における「Active」な表現に必要な重要熟語や定型表現、「注意」の表示があるものは間違えやすい点についての説明となっています。是非覚えておきましょう。このあたりの具体的な学習方法は、下記の「具体的な勉強法」の項目で説明しているのでそちらを参照してください。

 

 3周目以降の復習では、徐々に派生語も覚えていきましょう。ただし、派生語をしっかり暗記するにはレイアウトがやや不向きです。ルーズリーフに書き出してテストをしたり、緑マーカーと赤シートを使うなどして工夫して覚えると良いでしょう。また本書には、単語と意味が読み上げられる音声、用例が日本語→英語の順で読み上げられる音声、英語→日本語の順の音声、英語のみの音声など、4パターンの音声が付属しています。本書の一語一義が大体頭に入って、少し応用的な英作文のような学習をして語彙力を強化したい場合に活用してみてください。

 最後に、意味・用例も覚えられたら「Tip」も読んでおくと良いでしょう。「Tip」には語源や語呂合わせといった単語を覚えるための手がかりとなる情報、重要な派生語、参考語句(見出し語に関連して覚えておくと有用な語句)が示されています。このように、本書は付属のコンテンツが非常に豊富であるため、自分でも工夫しながら学習しましょう。

英単語LEAPの詳細な進め方

※目安時間に復習セルフテストの時間は含まれていません。必要な分だけを適宜確保してください。

Part1 1-400 7.0h 1周目 100語/S

S011.5h
1−100 → セルフテスト
S021.5h
復習セルフテスト→101−200→ セルフテスト
S031.5h
復習セルフテスト →201−300→ セルフテスト
S041.5h
復習セルフテスト →301−400→ セルフテスト
S051.0h
復習セルフテスト →Part 1(1−400)のルーズリーフ復習

 

Part1 1-400 6.0h 2周目 200語/S

S062.0h
1−200→セルフテスト
S072.0h復習セルフテスト
S082.0h
復習セルフテスト
→Part1(1−400)のルーズリーフ復習
→ PartテストNo.1-1(1−400)を解く
→不合格(90点未満)ならS06-08 に戻る(時間は同じ)
→ PartテストNo.1-2

 

Part2 401-1000 10.5h 1周目 100語/S

S091.5h
401−500→セルフテスト
S101.5h
復習セルフテスト →501−600→ セルフテスト
S111.5h
復習セルフテスト →601−700→ セルフテスト
S121.5h
復習セルフテスト →701−800→ セルフテスト
S131.5h
復習セルフテスト →801−900→ セルフテスト
S141.5h
復習セルフテスト →901−1000→ セルフテスト
S151.5h
復習セルフテスト →Part 2(401−1000)のルーズリーフ復習

 

 

Part2 401-1000 7.5h 2周目 200語/S

S162.0h
401−600→セルフテスト
S172.0h
復習セルフテスト→601−800→セルフテスト
S182.0h
復習セルフテスト→801−1000→セルフテスト
S191.5h
復習セルフテスト
→Part2(401−1000)のルーズリーフ復習
→PartテストNo.2-1(401−1000)を解く
→不合格(90点未満)ならS16-19に戻る(時間は同じ)
→PartテストNo.2-2

 

Part3 1001-1400 7.0h 1周目 100語/S

S201.5h
1001−1100 → セルフテスト
S211.5h
復習セルフテスト →1101−1200→ セルフテスト
S221.5h
復習セルフテスト →1201−1300→ セルフテスト
S231.5h
復習セルフテスト →1301−1400→ セルフテスト
S241.0h
復習セルフテスト →Part 3(1001−1400)のルーズリーフ復習

 

Part3 1001-1400 5.5h 2周目 200語/S

S252.0h
1001−1200→ セルフテスト
S262.0h
復習セルフテスト →1201−1400→ セルフテスト
S271.5h
復習セルフテスト
→Part 3(1001−1400)のルーズリーフ復習
→ PartテストNo.3-1(1001−1400)を解く
→不合格(90点未満)なら S25-27 に戻る(時間は同じ)
→ PartテストNo.3-2

 

Part4 1401-1935 9.0h 1周目 100語/S

S281.5h
1401−1500→ セルフテスト
S291.5h
復習セルフテスト →1501−1600→ セルフテスト
S301.5h
復習セルフテスト →1601−1700→ セルフテスト
S311.5h
復習セルフテスト →1701−1800→ セルフテスト
S321.5h
復習セルフテスト →1801−1935→ セルフテスト
S331.5h
復習セルフテスト →Part 4(1401−1935)のルーズリーフ復習

 

Part4 1401-1935 8.5h 2周目 200語/S

S342.0h
1401−1600→ セルフテスト
S352.0h
復習セルフテスト →1601−1800→ セルフテスト
S362.0h
復習セルフテスト →1801−1935→ セルフテスト
S372.5h
復習セルフテスト
→Part 3(1401−1935)のルーズリーフ復習
→ PartテストNo.3-1(1401-1935)を解く
→不合格(90点未満)なら S34-37 に戻る(時間は同じ)
→ PartテストNo.3-2

 

全体復習 今までのルーズリーフ復習 6.0h

S383.0h
1−1000のルーズリーフ復習
S393.0h
1001−1935のルーズリーフ復習
→修了テストNo.1-1
→合格なら次の参考書へ進む または復習する
→不合格(90点未満)ならもう一度復習して(時間は同じ)修了テストNo.1-2を受ける。

 

3周目以降

1.0hで200語毎に進む。テストはなし。

 

英単語LEAPの具体的な勉強法

1周目 100語 S01-05,09-15,20-24,28-33

  1. ダウンロード音声①(第一義のみ)音声を聴く。音を聴きながら、日本語訳で意味が曖昧なものや知らないものを辞書で調べる。
    ※右ページの用例をみて単語の用法も確認する。品詞や文中での一に注意する。
    ※下部のグレー部分に記載された派生知識や派生語などにも目を通すが、この段階では暗記しなくてよい。
  2. 左ページの日本語部分をルーズリーフなどで隠し、①と同じ音声を流しながら単語部分の意味を答えていく。《2周》
    ※まずは1つの単語に対して1つの意味を覚えよう!
    ※必ず英語と日本語の両方を声に出して読む
    ※発音の定着もできたら理想的だが、ここでは覚えるための暗記をしていくのでこだわりすぎずに時間を守る。
    ※この後周回する際の最低ペースを確認する。
  3. 60分間で、音声のペースでなるべく多く周回する。《目標1語2.4秒以内、1周4分以内(60分間で15周)》
    音声は使わず、意味を隠し、英語を見て日本語の意味を答える。英語と日本語の両方を声に出して読む
    ※暗記しきれなかったとしても心配しすぎず、次の語に進む。
    ※60分以内に100語を暗記しきれなくても次のステップに進む。
    ※90%ほど暗記できたと思ったら60分経たずに次のステップに進む。
  4. 100語セルフテスト
    ※間違えた単語の数を正の字で数え、正答率を測る。きちんとできていれば80~90%取れるはずなので、目安にする。
    ※正答率が低くても一旦終わらせるが、あまりにも取れていない場合は勉強方法を再度確認すること。
  5. 翌日の朝に復習セルフテスト
    前回の範囲のセルフテストをして、間違えた単語をルーズリーフに書き出す。
    ※ハードクリアファイルなどに入れてスキマ時間にヘビロテする。
    ※どうしても覚えられないものは、単語の下にあるグレー部分などをしっかり参照しながら知識、例文などと共に覚える工夫をする。

 

2周目 200語 S06-08,16-19,25-27,34-37

  1. 左ページの日本語部分をルーズリーフなどで隠し、音声を流しながら日本語の意味を答えていく。《2周》
    ※必ず英語と日本語の両方を声に出して読む
    ※なるべく止めずに進める。最初の1回は音読のようになってもいいので、2回目は意味も考えられるようにしながら取り組めるとよい。
  2. 50分間で、なるべく多く周回する。
    ※音声は使わず、意味を隠し、英語を見て日本語の意味を答える。英語と日本語の両方を声に出して読む。
    ※50分以内に100語を暗記しきれなくても次のステップに進む。
    ※90%ほど暗記できたと思ったら50分経たずに次のステップに進む。
  3. 100語セルフテスト
    ※間違えた単語の数を正の字で数え、正答率を測る。きちんとできていれば80~90%取れるはずなので、目安にする。
    ※正答率が低くても一旦終わらせるが、あまりにも取れていない場合は勉強方法を再度確認すること。
  4. 同様に①-③でもう100語を実施する
    ※2セットが難しい場合は1時間で1セットにして2日に分けよう。
  5. 翌日の朝に復習セルフテスト
    前回の範囲のセルフテストをして、間違えたものをルーズリーフに書き出す。
    ※ハードクリアファイルなどに入れてスキマ時間にヘビロテする。

 

Part復習・全体復習 S08,19,27,37,38-39

  1. 50分間で該当範囲のルーズリーフをなるべく多く周回する。
    ※ルーズリーフの単語数が200語程度に収まっている想定。
    ※必ず英語と日本語の両方を声に出して読む
  2. セルフテスト
    意味を隠し、ルーズリーフの縦1列(36語)ずつに分けて意味を答えていく。1つでも間違えたら最初に戻ってやり直す。
    ※完答できたら次の列へ進む。

 

3周目以降

  1. 確認する時間を取らずに200語セルフテストして、瞬時に出てこなかった単語をルーズリーフに書き出す。
  2. 書き出したルーズリーフをヘビロテ
    ※45分間で200語を周回するペースを目安にする。復習時間があまり取れない場合は、これを目安に一度に復習する語数を調節してもよい。
    ※少しずつグレー部分の派生語なども併せて学習していけるとよい。
  3. 翌日に前日の書き出したルーズリーフをヘビロテ復習してから、次の200問へ
  4. Partなど塊は無視して、最後まで通して進んだら、ルーズリーフをヘビロテ

 

 

英単語LEAPの分析者コメント

『ターゲット』のようなメジャーな単語帳は品詞ごとに単語を分類しているものが多いですが、本書のような意味ごとに単語を分類している単語帳は珍しいように思えます。シンプルな構成のものを使って一語一義で暗記するほうが得意だという人にとっては、本書は情報量が多くて使いにくいと感じられる部分もあるかもしれません。(慶應義塾大学文学部)

一語一義のような記載ではなく、意味ごとに単語を分類しているため、例えばこの先「鉄壁」などのレベルの高い単語帳を使用するとき、接続しやすいと思います。品詞重視ではなく、意味を重視してその上で語尾を変化させて品詞分類をするという方法は、英語の深い知識を得るためにおすすめの手法なので、ぜひ活用して欲しいです。(慶應義塾大学法学部)

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