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関関同立物理の難易度や傾向は?勉強法・対策を解説

この記事は関関同立の物理問題を比較することに主軸をおいて作成しました。

違いを把握することで志望校選択の参考になれば幸いです。

 

①関関同立「物理」大問数と設問数

関西関西学院同志社立命館
大問数3333
設問数60(穴埋め)20程度25前後(穴埋め)40(穴埋め)
出題内容力学、電磁気、

波動 or 熱 or 原子

力学、電磁気、

波動 or 熱 or 原子

力学、電磁気、

波動 or 熱 or 原子

力学、電磁気、

波動 or 熱 or 原子

 

どの大学も力学、電磁気学から2題、もう1題は波動、熱、原子のいずれかから出題されます。

(ただし原子が出る頻度は極めて少ない傾向にあります)

②関関同立「物理」難易度比較

次に物理問題の難易度について考えましょう。これは次の二点でおおむね決定づけられています。

 

 I 複合性 (複雑なモデルであるほど本質的な理解が求められる)

 

 II 計算量 (計算量が多いほど計算力、結果に対する考察力が求められる)

 

関西立命館
複合性★★☆☆☆☆☆☆★★☆☆☆☆☆☆
計算量★★☆☆☆☆☆☆★★★★☆☆☆☆
総合難度★★☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆
 関西学院同志社
複合性★★★★★☆☆☆★★★★★☆☆☆
計算量★★★☆☆☆☆☆★★★★★☆☆☆
総合難度★★★★☆☆☆☆★★★★★☆☆☆

 

総合難度において★3.0を標準レベルと考えると、立命館から関西学院の間には難度の乖離があることが分かります。また、見ての通り同志社は格別であり、後半の問題は旧帝大にも匹敵するものも少なくないでしょう。

関西学院と同志社で9割以上得点するには「物理学」の本質的な理解が求められ、腰を据えた勉学が必要であると言えます。

とはいえ6~7割程度なら普通の受験参考書で解法を習得していれば問題なく得点できるはずです。

一方、立命館と特に関西は簡単なので基本的な問題を即座に答える瞬発力を身に着ければ十分9割以上得点できます。教科書レベルの問題ばかりなので、学校で配布されるレベルの基礎参考書をしっかり固めることが重要と言えるでしょう。

まとめると

同志社  : 複合問題まで解けるレベルまで習得が必要。

関西学院   : 同志社に次ぐ難度で同様の習熟が必要。

立命館  : 上の二校よりかなり難度は下がる。ミスなく確実に答えられる計算力が必要。

関西  : 圧倒的に簡単である。とにかく誤答してはならないので普段からそれを意識して学習する。

このようになります。

③関関同立「物理」配点比重

 

大学関西関西学院立命館同志社
物理/総得点200/550150/450100/300150/550
割合36%33%33%27%

 

割合を見ていただければ分かりますが、偏って高くも低くもない比重となっています。しかしここでビハインドを食うと英語と下振れしやすい数学で肩に力が入ってしまうかもしれません。そのため、少し多めに点を確実に取れるようにしておいて、心に余裕を持って英数に挑めると良いでしょう。特に関西と立命館は満点近く取ることも難しくないので十分演習して挑むのがおすすめです。

④関関同立「物理」各大学の分析と総評

まず始めに述べておくと、各大学において出題分野に偏りはなく特定の分野ばかり対策するものではありません。物理問題というのは物理学という学問の理解を問うているにすぎず、よって出題傾向に対する固有の対策はなく、大学ごとにどの程度の習熟度が必要かという一点が重要になってきます。以下ではどの程度の実力が必要かというのを軸に各大学の特徴を解説していきます。

関西大学「物理」傾向と対策

  • 試験時間: 75分                 
  • 配点: 150点
  • 出題形式: 記号選択式
  • 問題構成: 大問3題
年度番号項目内容
2019I力学斜面から観測した放物運動、斜面との衝突
II電磁気オームの法則、アンペール力、電磁誘導
III原子レンズの特性、気体分子の運動、マイヤーの関係
2018I電磁気2物体の衝突、2種類の振り子の運動
II熱力学ホール効果、平行板コンデンサーと誘電体
III力学ヤングの実験、光子、光電効果
2017I力学三角台上の物体の運動、2種類の振り子の運動
II熱力学ホイートストンブリッジ回路、交流発電と交流回路
III電磁気レンズの公式、電子波の干渉

 

I 力学

単純な一つ装置に対して基本的な力学的理解を問われます。 

運動エネルギ変化 = 仕事 や 運動量変化 = 力積 といった関係を用いると一撃で解答が出る場合が多いです。

 

II 電磁気

単純な一つの装置に対して基本的な電磁気的理解を問われます。与えられた回路においてコンデンサーの過渡現象、キルヒホッフの公式、静電エネルギー、コイルが含まれる回路など、回路関係で扱う知識は余すことなく詰められた問題です。

 

III 波動 or 熱力学 or原子

よくある単純なモデルに対して基本的な理解を問われます。すべての基本問題を普通に解答できるようにしていれば問題ないでしょう。

 

関西大学「物理」総評

穴埋め記号問題 装置は単純で計算はほとんどなく、教科書に載っているような問題ばかりです。 深い理解なくしても十分に短時間で高得点をとれるので 基本的な問題にテンポよく解答してゆける瞬発力をつけましょう。

 

立命館大学「物理」傾向と対策

  • 試験時間: 80分                 
  • 配点: 100点
  • 出題形式: マーク選択式
  • 問題構成: 大問3題
年度番号項目内容
2020I力学摩擦力のかかる物体と撃力
II電磁気コンデンサー、コイルを含むRLC共振回路
III原子プルトニウムの崩壊半減期
2019I電磁気コンデンサー極板間への誘導体の挿入による変化
II熱力学断熱変化と定圧変化による熱機関
III力学三角柱が作る斜面上を連結されて滑り降りる2物体
2018I力学円運動する振り子と、衝突し斜方投射される小球
II熱力学弁でつながれた容器間の気体の移動
III電磁気コンデンサー、コイルを含む直流回路、RLC並列共振回路

 

I 力学 

単純な装置ではありますが、少しずつ初期条件や状況を変えてきます。 考察問題も入ってきます。 摩擦を伴う運動の扱いと、一体系での見かけの加速度、さらに、衝撃力と運動量の関係と運動量、エネルギーの変化についても体系的に問われています。力学範囲を網羅した問題構成となっていると言えるでしょう。

II 電磁気 

力学的な考え方と電磁気学の知識が必要なやや複合問題です。後半に向かって状況を変えてきて考察させる問題も入ってきます与えられた回路においてコンデンサーの過渡現象、キルヒホッフの公式、静電エネルギー、コイルが含まれる回路など、回路関係で扱う知識は余すことなく詰められた問題です。大問1同様、できるだけ多くの知識について問い、偶然の高得点を防ぐ狙いが見られます。

 

 III 波動 or 熱 or 原子

力学的思考を要する複合問題であり、変化量に関する近似などのやや本格的な考察が入ってきます。ただし丁寧な誘導があるのでそこまで心配する必要はないでしょう。 また数値計算なども入ってくるのでやや計算量は多いと言えます。

 

立命館大学「物理」総評

単純なモデルではありますが、条件や状況が変化していくのである程度本質的な理解がないと混乱してしまうでしょう。また考察問題では数値比較などがあり計算がやや多い場面も見られます。関大との差はかなり大きいです。 

関西学院大学「物理」傾向と対策

  • 試験時間: 75分
  • 配点: 150点(各大問50 × 3)
  • 出題形式: 記述
  • 問題構成: 大問3題
    力学と電磁気はほぼ固定
    熱と波動が年度次第融合問題もあり
年度番号項目内容
2019I力学太陽の周りの公転軌道
II電磁気コンデンサーの充電、

極板間への誘電体の挿入

III波動縦波の正弦波、水面波の屈折波
2018I力学正n角形の車輪を持つ台車の運動
II電気極板間の電場、電流が作る磁場

荷電粒子の運動

III波動プリズムを通る光の全反射

ヤングの実験、回折格子

2017I力学台の上のおもりの単振動
II電磁気コイルを貫く磁束の変化による電磁誘導
III気体分子運動論

 

I 力学 

二種以上の設定が合わさった複合問題(例えば、万有引力と単振動の組み合わせ問題)です。刻一刻と変化するふるまいを正確に把握し、起こっている現象を定性的かつ定量的に理解する必要があります。

 

 II 電磁気

力学との複合問題です。 力学の十分な理解があったうえでの電磁気の知識を求められます。 考察問題があり、その際やや計算が煩雑になる場合があります。

 

III 熱力学 or 波動 or 原子

単純なモデルではあるが後半にかけて条件が変化します。グラフ概形を描く問題があるので資料集などを使い、 状態変化を視覚的にイメージできることも大切です。 計算は少ない傾向にあります。

 

関西学院大学「物理」総評

力学、電磁気は特に複合問題となっており、後半にかけて条件を変えてくる場合もあるの で高得点を狙うなら物理を本質的に理解することが必要です。また考察問題も正答し満点を取りに行くならなおさらです。 計算はやや煩雑な場面も見られ、一定の数学的思考力も必要です。 総合難度は立命館より二枚上手と言えるでしょう。

同志社大学「物理」傾向と対策

  • 試験時間    75分
  • 配点      150点(ただし生命医科学部とスポーツ健康科学部は200点)
  • 出題形式 空所補充(記述)、作図
  • 問題構成 大問3題(力学、電磁気、波動)
    • 力学、電磁気は例年出題されるが、あと1題は熱や波動など別の分野のうちから1つ出される。
年度番号項目内容
2019I力学小球と箱の繰り返し衝突
II電磁気電流が作る磁場

電流が磁場から受ける力

III理想気体の連続変化
2018I力学地球を周回する物体の運動
II波動電磁波の干渉
III電磁気コンデンサーへの誘電体挿入
2017I力学箱の天井から吊るされた小球の運動
II電磁気電流が作る磁場

磁気力に関するクーロンの法則

III波動音波の干渉

斜め方向のドップラー効果

 

I 力学

こちらもやはり複合問題(例えば、2体問題と単振動の組み合わせ問題)です。単純なモデルについて考えさせたあと、それを基準にモ デルを変えて複合問題となります。計算はそこまでですが、後半では適宜見方を変える必要があったりするのでより本質的な理解が求められます。時間が許せば、重心を絡めた力学の問題演習をしておくとこの大問1の解答が格段に早くなる場合があるのでおすすめです。

 

 II 電磁気 

複合問題に加え正確なグラフの理解が必要です。またグラフ描写問題もあるので定性的かつ定量的十分な理解が必要と言えます。また文章が長い、つまり設定が多く考慮すべき事項が多いので 普段から慣れていないと混乱するかもしれません。 計算量はそこそこありますが、長い文章中における空所補充の問題を多く解いて慣れておくと良いでしょう。

 

 III 波動 or 熱 or 原子

単純なモデルでの出題も多く、教科書レベルで出題されることもあります。 とは言え、グラフ描写問題もあるので普段から正確な理解、イメージで現象を理解するようにしておくのが大切です。 数値計算がある場合もありますが、計算量が多いわけではありません。重要なのはその結果が妥当なものかを判断できるかどうかという点にあると言えます。

 

同志社大学「物理」総評

こちらはさすがといったところか、特に問題後半では旧帝程度の問題も少なくありません。 また文章が長く全体的に骨のある問題となっています。 高得点を狙うなら腰を据えて物理の本質的理解に取り組むべきと言えるでしょう。また普段から旧帝レベルの国立の問題に取り組み、慣れておくのが良いでしょう。 総じて他3つの大学に比べて頭一つ抜けているのが見て取れます。

 

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