近畿圏には多数の私立大学がありますが、似たような偏差値群にある大学をまとめて、グループ化した呼び方をしています。
この記事では、関関同立の大学についてお伝えしていきます。
目次
関関同立とは?
関関同立とは、以下の4大学の頭文字を取って名づけられました。
- 関西大学
- 関西学院大学
- 同志社大学
- 立命館大学
関西にある私立大学で最難関の私立大学4校です。首都圏の大学とレベルを比較すると、MARCHレベルとほぼ同じと考えられています。
実際には学部によっても偏差値の違いがあり、関西大学以外の3大学の一部の学部は、早稲田大学や上智大学と同レベル、MARCHよりも高くなっています。
関西大学の一部の学部などは入学しやすいと言われていますが、一般的に関関同立の大学を卒業していれば、高学歴で優秀と見なされる傾向があります。
関関同立のランキング序列は?
それでは、関関同立それぞれの大学をランキング付けするとどうなるのでしょうか。もちろん、学部によって偏差値が異なるため一概には言えませんが、全体の偏差値のバランスをもとに表すと、以下のようになります。
1位 | 同志社大学 |
2位 | 立命館大学 |
3位 | 関西学院大学 |
4位 | 関西大学 |
文系、理系とも同志社大学が上位学部、下位学部とも偏差値の開きが少なく、もっとも評価が高いです。
逆に関西大学は、文系、理系ともほかの3大学に及ばない学部がほとんどです。
もちろん、学部ごとで上記のランキングは変わります。また、偏差値だけで進学する大学を決定するわけではないので、あくまでもひとつの目安であることを頭に入れておいてください。
関関同立の偏差値
それでは、関関同立の偏差値を文系・理系別に見てみましょう。
(河合塾の偏差値を参考に、学部個別日程の偏差値の平均を出しています)
【文系】
1位 | 同志社大学 | 60.2 |
2位 | 関西学院大学 | 57.4 |
3位 | 立命館大学 | 57.2 |
4位 | 関西大学 | 56.5 |
文系に関しては同志社大学が他の3大学よりも頭一つ抜けて高いことが分かります。
同志社以外の3大学には大きな差は見られません。
【理系】
1位 | 同志社大学 | 57.6 |
2位 | 関西学院大学 | 56.5 |
3位 | 立命館大学 | 53.7 |
4位 | 関西大学 | 53.2 |
理系に関しても同志社大学が1位となっていますが、2位の関西学院大学が同志社大学に迫る偏差値となっています。
MARCHと比較すると
同レベル帯と言われている関東の大学群であるMARCHも含めてランキングにしてみましょう。
【文系】
1位 | 青山学院大学 | 62.5 |
2位 | 明治大学 | 61.5 |
3位 | 同志社大学 | 60.2 |
4位 | 立教大学 | 58.8 |
5位 | 中央大学 | 58.4 |
6位 | 関西学院大学 | 57.4 |
7位 | 立命館大学 | 57.2 |
8位 | 法政大学 | 56.9 |
9位 | 関西大学 | 56.5 |
【理系】
1位 | 明治大学 | 58.8 |
2位 | 同志社大学 | 57.6 |
3位 | 青山学院大学 | 57.2 |
4位 | 立教大学 | 56.8 |
5位 | 関西学院大学 | 56.5 |
6位 | 中央大学 | 55.9 |
7位 | 法政大学 | 54.2 |
8位 | 立命館大学 | 53.7 |
9位 | 関西大学 | 53.2 |
文系・理系共に、同志社大学のみがMARCHの上位に位置する明治大学と青山学院大学に食い込んでいるという状態です。関西学院大学は中間に位置していますが、立命館大学と関西大学に関しては下位に位置しています。
またMARCHの大学は都心に近い場所に位置しているため、関関同立の大学よりも倍率が圧倒的に高いです。そのため同偏差値帯に位置する大学であっても、関関同立に属する大学の方がMARCHに属する大学よりも、入学の難易度は低いと言えるでしょう。
各大学の特徴は?
関西大学
関西大学は、1886年に設立された関西初の法律学校である関西法律学校を起源とし、1992年に創立された大学です。大阪府吹田市の千里山キャンパスをメインキャンパスとして、全体では約3万人の学生が学んでいます。千里山キャンパスや高槻キャンパス等は駅からも近く、梅田にアクセスしやすいのも魅力の一つです。また千里山キャンパス前は学生街としても有名であり、非常に多くのラーメン屋やカフェが立ち並んでいます。
キャンパスは以下の4つです。
- 千里山キャンパス(法学部、文学部、経済学部、商学部、社会学部、政策創造学部、外国語学部、システム理工学部、環境都市工学部、化学生命工学部)
- 高槻キャンパス(総合情報学部)
- 高槻ミューズキャンパス(社会安全学部)
- 堺キャンパス(人間健康学部)
関関同立の中では難易度的には一番やさしく入学しやすいと言われている関係もあり、入試倍率が高めです。外国語学部や商学部、経済学部等の人気な学部は5倍を超えることもあります。
国公立大学や、関西学院大学、同志社大学、立命館大学を志望する受験生の併願校、関関同立の1ランク下の位置づけになる産近甲龍(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)を志望する受験生のチャレンジ校として受験されているからだと言われています。
関西学院大学
関関同立の中で唯一兵庫県に位置する関西学院大学は、1889年創立のキリスト教系の大学です。とてもオシャレなイメージで知られており、美しいキャンパスで約25,000人の学生が学んでいます。グローバル教育に力をいれており、2014年にはスーパーグローバル大学(SGU)に採択されています。250以上の協定校を持つ等、留学制度は非常に充実したもので2018年度では約1800人と全国一位の海外留学派遣数となっています。
近年は理系学部にも力を入れており、神戸三田キャンパスにあった理工学部が理学部、工学部となり、新たに生命環境学部と建築学部が設置されました。国際系の学部だけではなく、今後は理系の学部にも注目かもしれません。
キャンパスは以下の3ヶ所です。
- 西宮上ケ原キャンパス(神学部、文学部、社会学部、法学部、経済学部、商学部、人間福祉学部、国際学部)
- 西宮聖和キャンパス(教育学部)
- 神戸三田キャンパス(総合政策学部、理学部、工学部、建築学部、生命環境学部)
先ほど述べたようにグローバル教育に力を入れているため国際学部が特に人気であり、倍率は5倍以上にも上ります。英語と国語の問題傾向として、暗記重視の問題が多いということが挙げられます。関西学院大学志望の受験生は、平生の暗記に手を抜かないようにしましょう。
同志社大学
約3万人の学生が学ぶ同志社大学は非常に長い歴史を持つ大学です。新島襄によって1875年に設立された同志社英学校を起源とし、1912年に創立された大学です。今出川キャンパスには重要文化財が5つもあるのですが、それも同志社大学の長い歴史の賜物でしょう。
キャンパスは以下の4か所にあります。
- 今出川キャンパス(神学部、文学部、法学部、経済学部、商学部)
- 新町キャンパス(社会学部、政策学部)
- 烏丸キャンパス(グローバル地域文化学部)
- 京田辺キャンパス(文化情報学部、理工学部、生命医科学部、スポーツ健康科学部、心理学部、グローバル・コミュニケーション学部)
同志社大学は関関同立の最上位に位置していることもあり、入試難易度も4つの大学の中で最も高いと言えます。人気の学部は倍率が4倍を超え、難易度の高い問題でありながら合格には約80%の得点率が必要となっています。
立命館大学
元内閣総理大臣の西園寺公望によって1869年に創立された立命館を起源とし、1904年に創立された立命館大学では、約32,000人の学生が学んでいます。
留学や国際交流に力を入れており、72カ国から約2500人の留学生が学びに来ています。また近畿地方以外から入学した学生が約半数を占めるのも特徴です。16という関関同立の中では最も多く学部を持っています。その中には映像学部や食マネジメント学部等、他大学には見られない学部も含まれており、それらの学部が全国の受験生を魅了するのでしょう。様々な学部の学生が互いの個性を尊重しながら、学びを深めることができます。
キャンパスは以下の3か所にあります。
- 衣笠キャンパス(法学部、産業社会学部、国際関係学部、文学部、映像学部)
- びわこ・くさつキャンパス(経済学部、スポーツ健康科学部、食マネジメント学部、理工学部、情報理工学部、生命科学部、薬学部)
- 大阪いばらきキャンパス(経営学部、政策学部、グローバル教養学部、総合心理学部)
他大学には見られない映像学部の人気が特に高く、倍率は6倍近くになります。どの学部も非常に多様な入試形式を持っているため、自分が最大限の力を出せるものを選びましょう。国語と選択科目の難易度が非常に高いです。立命館大学志望の受験生はこれらの科目に力を入れて勉強しましょう。
関関同立のメリット
ここまで関関同立について述べてきましたが、最後に関関同立のメリットをまとめて終わりにしましょう。
メリット1:キャンパスが広い
関関同立のメリットとしてまず挙げられるのは、そのキャンパスの広さでしょう。どの大学に関しても約30万㎡もの面積のキャンパスを持っており、特に同志社大学の京田辺キャンパスは約79万㎡、立命館大学のびわこ・くさつキャンパスは約61万㎡もの広さです。ソーシャルディスタンスも保てて、コロナ禍でも安心ですね。
メリット2:国際系が強い
次に挙げられるのは、国際系に対する力の入れ方でしょう。関西大学の外国語学部や、同志社大学のグローバル・コミュニケーション学部など、関関同立は国際系の学部が人気です。これは、どの大学もグローバル教育に力を入れていることの証明でしょう。特に立命館大学は非常に多くの国から、たくさんの留学生が学びにきていますし、関西学院大学は留学派遣数が日本1です。留学生と共に過ごすことで、様々な影響を受けること間違いなしだと思います。
メリット3:学生数が多い
関関同立は、どの大学も非常に人数が多いです。関西圏の人だけではなく、全国からたくさんの人が集まっています。サークル活動も盛んであるため、様々な学生と関わることができると思います。またインカレのサークルも盛んで、関関同立間での交流も盛んです。
まとめ
関関同立の4大学の偏差値や各大学の特徴についてお伝えしてきました。難易度的にはそれほど大きな違いがなくても、それぞれの大学に特色があることがお分かりいただけたでしょうか。
イメージや雰囲気、偏差値だけではなく、しっかり大学リサーチを行い学びたい内容の学問ができる大学を選んでいきましょう。
関関同立の科目別対策
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