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参考書を2周したのに、初めて見る問題が解けないのはなぜ?


参考書2周目。答えを覚えた、その先へ。解説を閉じて、自力で解けるかを確認する学習イラスト。

参考書を2周しても初めて見る問題が解けないときは、答えだけを覚え、解き方を自分で考える練習が抜けていないかを確かめましょう。まず、解説を閉じて一問を見ます。どの条件や公式を使い、何から計算するかを説明できなければ、解説を確認してから紙に解き直してください。周回数だけで完成と決めず、まだ自力で解けない問題に時間を使います。

記事執筆者:朝倉(アクシブアカデミー宝塚校 プロコーチ)|プロフィール

一冊を最後まで進めたあと、「もう一度全部解くべきか」「答えを覚えているけれど意味があるのか」と迷うことがあります。私は、何周目かよりも、解説を閉じた状態で何ができるかを確かめます。今回は、数学や理科の問題集を中心に、2周目の進め方を整理します。

まずは正解の印を今の状態に合わせる

一周目につけた○は、当時できたという記録です。今も解説を見ずに解けるか、改めて確認しましょう。逆に、以前は×だった問題でも、授業や別の演習を通じて解けるようになっているかもしれません。

2周目では、解答を隠して問題を見ます。何を求めるのか、どの条件を使うのか、どこから解き始めるのか。ここまで自分で出せるかを確かめてください。「答えが3だった」と思い出せても、そこへ至る手順が出てこなければ、解き直す問題に残します。

印の付け方も、自分の中でそろえましょう。HPの理解度別マーク法では、○は理屈や知識を使って自力で正答できた問題です。理系科目の△は、流れは出せるが計算ミスがある、または流れを形にできないがイメージはある問題。×は流れが出せず、解説を読めば理解できる問題で、ヒントを見て解けた場合も含みます。解説でも分からないものは?として質問します。正答したかだけで分けると、たまたま合っていた問題が復習から抜けてしまいます。

○は方針を確認し、△と×は手を動かす

○の問題は、まず短く方針を確認します。どの公式をどう使い、そのあと何を計算するかを思い浮かべ、解説と照らし合わせます。流れのイメージが曖昧なら、解説を確認して△・×・?のどれかを今の状態に合わせて付けます。

△と×は、解説を読むだけで済ませず、紙に解き直します。分からない箇所は解説や授業で確かめ、そのあと解答を閉じて、止まったところから先を自分で進められるか見ます。解説を読んだ直後にはできても、次の復習でまた止まるなら、引き続き練習する問題です。

ただし、計算ミスや計算速度に課題があるときは、方針確認だけでは十分に確かめられません。以前○だった問題も、必要に応じて最後まで解きます。計算まで練習するのか、使う公式と手順を確認するのか、目的に合わせて解き直しましょう。

理系問題の印をそろえる。○ 自力で正答は理屈も確認できた、△ 流れは分かるは計算ミス・形にできない、× 解説なら分かるはヒントを見た場合も含む、? 解説でも不明は質問して解決
理系問題の印をそろえる。図は手順や判断の考え方を示す例です。

一冊全部をやり直す不安を、問題ごとに分ける

進め方の例を考えてみます。ある範囲の問題を見直し、方針を迷わず出せるものと、途中で止まるものが混ざっていたとします。まず、その範囲の各問題を見て、解き方を説明できるか確かめます。そのあと、手順が分からなかった問題を優先して紙に解き直しましょう。これは特定の生徒の記録ではなく、復習の組み方の一例です。

不安だからと、できる問題まで毎回すべて書き直していると、解けない問題に使う時間が足りなくなることがあります。一方で、○を二度と見ないと決める必要もありません。次に復習するときも、○の問題の解き方を思い出せるか確認します。忘れていたら今の状態に印を直し、もう一度解き直しましょう。

解き方を、短い手順にして残す

数学や理科では、解説の式を写しただけだと、初めて見る問題で何から始めるか分からなくなることがあります。解説で理解したあとに、いったん閉じて「最初に何を求めるか」「どの条件を使うか」「最後に何を確かめるか」を、自分の言葉で短く書いてみましょう。HPで紹介するプロセス要約法は、このように解く手順を整理して再現するための方法です。

メモは問題文や解答の丸写しにしません。問題番号と、自分が手順を思い出せる言葉を残します。たとえば二次関数の最大・最小なら、「頂点の位置を調べる→指定された範囲に入るか確認する→必要な端点と比較する」といった書き方です。具体的な条件によって必要な手順は変わるので、使っている問題の解説と照合してください。

書こうとして手順が出てこなければ、その部分をまだ自力で説明できていません。解説に戻り、なぜその式や場合分けが必要なのかを確かめます。手順を言えるようになったら、解答を閉じ、計算も含めて最後まで解くところまで進めてください。短いメモを作ることと、完答することは別の確認です。

解説を閉じて、手順を再現。手順を短く書くは解説の丸写しにしない、計算まで解くは途中で止まったら戻る、別の問題で確認は条件の違いを比べる
解説を閉じて、手順を再現。図は手順や判断の考え方を示す例です。

初めて見る問題では、条件の違いを比べる

同じ問題が解けたら、同じ範囲の別の問題で確かめます。数字が違うだけなのか、求めるものが変わったのか、使える条件が増えたのか。前に解いた問題との共通点と違いを、問題文から探しましょう。新しい問題にも覚えた手順をそのまま当てはめると、必要な場合分けを落とすことがあります。

最初の一行が書けないときは、「何を求める問題か」「問題文から分かることは何か」の二つだけでも書き出します。必要な知識を忘れていたら基本事項へ、知識はあるが使う場所が分からなければ、前に解いた関連する問題へ戻ります。

そのとき、すぐに今の問題の解説を読む代わりに、教科書や基礎の問題集から、使えそうな考え方を探して試す方法もあります。関連する問題のどの条件が、その公式や解き方につながっていたかを見てください。似ている部分が見つかったら、今の問題に戻り、同じ考え方が使えるか、式や図を書いて試します。

うまくいかなければ、使おうとした考え方と、進めなくなった箇所を残します。解説を確認するときや先生に質問するときは、その途中の紙も一緒に見せましょう。使う考え方を選ぶところで迷ったのか、選んだあとに条件を取り違えたのかを確かめます。

手がかりを探しても選べない、試しても先へ進めないときは、解説や先生の説明で確認します。解説を読まないこと自体が目的ではありません。また、教材を参照して進めた問題は、自力で解けた問題とは分けて残し、あとで手がかりを見ずに解き直してください。

別の問題で間違えたからといって、一冊全部が身についていないとは限りません。迷った箇所を残し、同じ考え方が必要な問題をいくつか比べます。解説を読んでもつながらない場合は、二つの問題を並べて先生に質問しましょう。

次の復習は、印と手順の両方で決める

復習する問題が増えすぎたら、印を見て「知識を入れ直すもの」「使う練習が必要なもの」「質問するもの」に分けます。翌日の勉強の始めなどに、前に作った手順メモを見ずに出せるか確認します。出せなかった問題は、予定に解き直す時間を入れましょう。

二周したという記録より、今どこまで自分でできるかを残すと、次に何を復習するか決めやすくなります。確認する範囲は、残りの日数やほかの課題も見て決めます。不安だけで全部をやり直すのではなく、止まった問題と理由から、必要な練習を選んでみてください。

次の教材へ進む前に、残っている課題を見る

2周したから完成、3周すれば次へ進める、とは一律には決められません。同じ分野で解き始め方が分からない問題が続くなら、問題を繰り返す前に、教科書や参考書で公式の意味や使い方を読み直しましょう。解説を読んでも分からないところには印をつけ、学校や塾の先生に質問してください。

また、単語帳や長文教材まで、数学の問題集とまったく同じ方法にする必要はありません。教材ごとに確かめたい内容が違うからです。今回の方法は、特に「解く手順を自力で再現できるか」を確認したいときに使ってみてください。

記事執筆者

アクシブアカデミー宝塚校 プロコーチ 朝倉

朝倉|アクシブアカデミー宝塚校 プロコーチ。

1年間の浪人を経て大阪教育大学へ進学し、参考書を使った独学で受験勉強に取り組む。現在は、宝塚校で一人ひとりに合わせた進路指導・学習指導を行っています。

朝倉のプロフィールを見る

今日の復習では、まず解説を閉じて、解き方を説明できる問題と、手順が分からない問題を分けてみましょう。その結果を見て、次に解き直す問題を決めます。参考書の進め方や、次の教材へ移る時期で迷っている方は、アクシブアカデミー宝塚校の案内をご覧ください。

詳しい基本手順は、理解度別マーク法、プロセス要約法も参考にしてください。

解説を閉じて手順を出し、計算まで再現できるか確かめましょう。

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