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【受験】4工大の序列とは?難易度・就職・人気度を徹底解説!

大学受験において、4工大(芝浦工業大学・東京都市大学・工学院大学・東京電機大学)は、その知名度の高さや就職の強さから高い人気を誇っています。そのため、4工大を志望して勉強を頑張っている受験生も多いかと思いますが、志望校を決める上で4工大内での序列がどうなっているのか気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、難易度や就職実績、人気度といった様々な切り口で4工大の序列を解説していきますので、ぜひ志望校選びの参考にしてみてください。

難易度に注目した場合の4工大の序列

まずは、難易度の観点から4工大の序列について見ていきましょう。難易度と一口に言っても、学部や学科だけでなく選抜方式によっても状況は異なるため、一概に言えない部分もある点のみあらかじめご留意ください。ここでは、各大学が独自に実施している個別試験の偏差値と共通テスト利用入試の得点率に注目し、難易度面での4工大の序列について分析していきます。

大学名個別試験・偏差値平均偏差値【参考】共通テスト得点率
【参考】平均共通テスト得点率
芝浦工業大学50.0~60.053.460~78%64.0%
東京都市大学42.5~57.549.558~78%69.2%
工学院大学50.0~60.05555~68%62.4%
東京電機大学47.5~55.049.853~71%63.1%

※各大学の偏差値や共通テスト得点率は、大手予備校の河合塾が公表している「私立大 2023年度入試難易予想一覧表」を参照。

最高偏差値・最低偏差値で見る4工大の序列

4工大の中で最も偏差値が高いのは、芝浦工業大学の工学部および建築学部学部(60.0)と工学院大学の建築学部(60.0)で、これらの学部は、4工大の上の難易度帯に位置するGMARCH(学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)と同程度の高い偏差値となっています。

一方、4工大の中で最も偏差値が低いのは東京都市大学の理工学部(42.5)で、4工大よりも下の偏差値帯に位置する大東亜帝国(大東文化大学・東海大学・亜細亜大学・帝京大学・国士舘大学)と呼ばれる大学群と同程度の偏差値です。

平均偏差値で見る4工大の序列

続いて、各大学の平均偏差値についても見てみましょう。最も平均偏差値が高い大学は工学院大学(55.0)で、芝浦工業大学(53.4)、東京電機大学(49.8)、東京都市大学(49.5)と続きます

一般的に4工大の中では芝浦工業大学が最難関とされることが多いため、平均偏差値の点でも同大学が最も高いかと思いきや、実際には工学院大学が最も高い平均偏差値となるのは少し意外な方もいるのではないでしょうか。

また、工学院大学と芝浦工業大学の2大学は平均偏差値54前後で拮抗しているのに対し、東京電機大学と東京都市大学の2大学は平均偏差値50を下回っているため前者と後者の大学群ではやや難易度が異なり、偏差値の観点で言えば、4工大の中でも工学院大学と芝浦工業大学が頭一つ抜け出ていると言えます。

共通テスト得点率で見る4工大の序列

各大学の共通テスト利用入試における得点率(=合格ボーダーライン)についても見てみましょう。

最高得点率・最低得点率の観点では、4工大の中で最も得点率が高いのは芝浦工業大学(78%)の建築学部と東京都市大学の情報工学部(78%)です。反対に、4工大の中で最も得点率が低いのは東京電機大学の理工学部(53%)となっています

平均得点率の観点では、4工大の中で最も平均得点率が高いのは東京都市大学(69.2%)で、芝浦工業大学(64.0%)、東京電機大学(63.1%)と続き、最も平均得点率が低いのは工学院大学(62.4%)という結果です。

偏差値と共通テスト得点率を比較すると

これらの結果を見て、偏差値の観点で見た4工大の序列と結果が大きく異なることに気づいた方もいるかもしれません。最も如実なのが工学院大学と東京都市大学で、工学院大学は平均偏差値では4大学中トップであったのに対し、共通テストの平均得点率では最下位となっています。反対に、東京年大学は平均偏差値では4大学中最下位であったにも関わらず、共通テストの平均得点率ではトップに躍り出ています。

この結果からも分かるように、共通テスト利用入試における得点率の観点から各大学の難易度を見る際には注意が必要です。その理由は、学部・学科によって合否判定に利用する教科・科目数が異なるためです。

一般的に、より多くの教科・科目数を受験した場合の方が、少ない教科・科目数で受験する場合よりも平均点は下がる傾向にあります。これは、少ない教科・科目であれば自分の得意分野のみで勝負できるのに対し、教科・科目数が多くなると自分の苦手分野も含めた総合力で勝負する必要があるためです。

4工大の中で最も得点率が高い芝浦工業大学の建築学部と東京都市大学の情報工学部はどちらも78%の得点率ですが、芝浦工業大学は4教科5科目の受験が必要なのに対し、東京都市大学は3教科4科目のみで受験できます。つまり、得点率はどちらも同じ78%ですが、より多くの教科・科目を勉強する必要があるという意味では、東京都市大学よりも芝浦工業大学の方が高難易度と言えます。

以上のことからも分かるように、共通テスト利用入試の得点率の観点では一概に序列を論じることができません。1科目で95点を獲得することと6科目で平均80点を獲得することのどちらが難しいかを比較しているようなものです。そのため、大学の難易度を比較するという意味では、共通テスト得点率よりも偏差値を参考にした方が適当と言え、冒頭に載せた表においても、共通テスト得点率は参考として掲載するに留めています。

難易度に注目した場合の4工大の序列のまとめ

前項では、共通テスト得点率よりも偏差値の観点で見た方が、大学間の序列を考えるうえでは相応しい旨を解説しました。そして、偏差値の観点で言えば、一部の学部がずば抜けて偏差値が高い大学よりも、全ての学部が全体的に高偏差値の大学の方が上の序列と言えるでしょう。

これを踏まえると、4工大の序列は「工学院大学>芝浦工業大学>東京電機大学>東京都市大学」と考えるのが妥当です。

先述の通り、難易度は受験方式によっても異なるため、この序列が全てという訳ではありません。自分の志望する大学・学部・学科があれば、先入観だけで難易度を判断するのではなく、大手予備校が公表する偏差値表などを活用して難易度を正確に把握するようにしましょう。

就職実績に注目した場合の4工大の序列

次に、就職率の観点から4工大の序列について見ていきましょう。

大学名学部別就職率全体就職率
有名企業就職ランキング
芝浦工業大学96.6~97.5%97.3%19位
東京都市大学95.6~100%97.7%38位
工学院大学78.3~91.7%89.7%63位
東京電機大学70.6~93.8%91.0%42位

※各大学が公開している2020年度就職実績を基に算出。

就職率で見る4工大の序列

最も就職率が高いのは東京都市大学(97.7%)で、芝浦工業大学(97.3%)、東京電機大学(91.0%)、工学院大学(89.7%)と続きます。難易度の面では4工大の中で最下位であった東京都市大学が就職率ではトップに立ち、難易度トップであった工学院大学は就職率最下位となっている点が特徴的ですね。芝浦工業大学は難易度面・就職面でともに上位に位置しており、バランスが良いと言えます。

以上を踏まえ、就職率の面での4工大の序列は「東京都市大学>芝浦工業大学>東京電機大学>工学院大学」となります。

有名企業就職ランキングで見る4工大の序列

次に、東洋経済新報社が公表している「有名企業への就職に強い大学」ランキングより、各大学の有名企業400社への実就職率の観点から4工大の序列について見ていきましょう。

有名企業就職ランキングにて、4工大で最も高い順位を獲得しているのは

  • 芝浦工業大学(19位)
  • 東京都市大学(38位)
  • 東京電機大学(42位)
  • 工学院大学(63位)

 

と続きます。

特筆すべきは芝浦工業大学で、19位という順位はGMARCHで最上位に位置する明治大学(25位)を上回っているだけでなく、神戸大学(20位)や九州大学(22位)、北海道大学(24位)といった有名難関国立大や旧帝大をも上回る順位を叩き出しています。就職率も97.3%と非常に高いうえ有名企業への就職にも強いため、就職面では、芝浦工業大学は4工大中で最も序列が上と言えるかもしれません。

少し話が逸れてしまいましたが、有名企業就職ランキングの面では、4工大の序列は「芝浦工業大学>東京都市大学>東京電機大学>工学院大学」となります。

人気度に注目した場合の4工大の序列

最後は人気度の観点から4工大の序列について見ていきましょう。

大学名志願者数(2022年度)倍率(2022年度)【参考】志願者数(2021年度)
【参考】志願者前年比
芝浦工業大学37,8693.238,07199%
東京都市大学23,2764.127,09686%
工学院大学21,2474.318,929112%
東京電機大学28,3954.629,32697%

※各データは河合塾ホームページ「一般選抜 入試結果(私立大学)」より引用。

志願者数で見る4工大の序列

4工大の中で最も志願者数が多い大学は芝浦工業大学(37,869名)で、東京電機大学(28,395名)、東京都市大学(23,276名)、工学院大学(21,247名)と続きます。なお、4工大の中で工学院大学のみが対前年比で志願者数が+12%と大幅増加していますが、これは2021年度入試における志願者数が減少していたことに伴う反動とみられます。

志願者数の動向は、大学の規模や入試制度の変更(入試制度が変更される年は様子を見る受験生が多く、志願者数が減少する傾向にある)など様々な要素に影響されるため、単に数字の大小のみで優劣を決められない部分はありますが、志願者数の観点での4工大の序列は「芝浦工業大学>東京電機大学>東京都市大学>工学院大学」となります。

倍率で見る4工大の序列

前項では各大学の志願者数を見ましたが、大学の人気度を測る上で重要なもう一つの要素が「倍率」です

例えば、合格者1,000人に対して4,000人が受験した大学(=倍率4.0倍)と合格者10,000人に対して11,000人が受験した大学(=倍率1.1倍)では、後者の方が志願者数自体は多いものの、皆さんが直感的に「人気大学」と感じるのは前者の方かと思います。このように、大学の人気度を測る上では志願者数だけでなく倍率についても注目する必要があるため、ここでは倍率の観点から4工大の序列を考えていきます。

倍率が最も高いのは東京電機大学(4.6倍)で、工学院大学(4.3倍)、東京都市大学(4.1倍)、芝浦工業大学(3.2倍)と続きます。難易度や就職実績、志願者数の面では上位に位置することが多かった芝浦工業大学や東京都市大学が、倍率の面では下位に位置している点が特徴的です。以上を踏まえ、倍率の点で見ると4工大の序列は「東京電機大学>工学院大学>東京都市大学>芝浦工業大学」と言えます。

なお、倍率には隔年現象があり、倍率が高かった年の翌年は倍率が低くなる傾向があります。自分が志望する大学・学部・学科の倍率が調べる際は、長期的なスパンで倍率がどう推移しているかも見てみると良いでしょう。

まとめ

ここまで、難易度や就職実績、人気度といった切り口で4工大の序列を解説してきましたが、志望校選びの参考になったでしょうか。この記事を読んで頂いた皆さんには、一口に序列と言っても注目するポイントによって順位が大きく変わり、4工大の各大学に絶対的な優劣は無いことをご理解頂けたかと思います。そもそも4工大自体が通常の大学と比べると難関校の部類に入るため、序列が下の大学だからと言って簡単に合格できる訳ではありません。可能な限り早い段階から志望校を定め、各校の特徴に沿った対策を行うことをおすすめします。

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