「テスト勉強や受験勉強をする時、なかなか集中できない。」という高校生の悩みをよく耳にします。
でもその悩み、もしかして「勉強する場所」を変えることで解決するかもしれません。
高校生にとって勉強する環境は学習の効率や集中力に大きく影響します。
つまり、「勉強に集中できない」と悩んでいても、環境の選び方次第で、改善の余地があるということ。
今回の記事は、勉強できる場所を選ぶポイントと、勉強できるお勧めの場所をご紹介したいと思います!
目次
最適な勉強場所を選ぶためのポイントは?
実は、高校生が勉強できる場所を選ぶには、以下の4つの考慮すべきポイントがあります。
- 設備が整っている
- 集中できる環境
- アクセスのしやすさと使用料金の有無
- 集中力を阻害する因子(誘惑)がない
では、順に詳細を見ていきましょう。
設備が整っている
机や椅子の快適さ
勉強机(椅子)は高校生が最も多くの時間を過ごす場所。デスク環境は勉強への集中力にダイレクトに影響を与えます。
参考書や問題集、赤本にノートに単語帳に電子辞書など、とにかく荷物が多いのが高校生。
これらの教材を広げて置けるだけの広さの机のスペースは欲しいところです。
↓奥行/横幅→ | 80cm | 100cm | 120cm | 140cm |
---|---|---|---|---|
45cm | 非常に狭い | 狭い | 広い | 広い |
60cm | 狭い | 一般的 | 広い | 非常に広い |
画像引用:受験生 集中できる勉強机は「広さ」「高さ」「収納力」の3点で選ぶ
おすすめは120cm×60cm。これだけの広さがあれば、問題集や参考書を広げても落ちてしまう心配がありません。
また机の高さも重要なポイントです。
自分に合っていない机(椅子)を使い続けていると、猫背やストレートネックを助長し、肩こりや頭痛といった不調を引き起こします。
身長(cm) | 性別 | 目安の机の高さ |
---|---|---|
145 | 女性 | 61 |
158 | 女性 | 66 |
172 | 男性 | 72 |
180 | 男性 | 76 |
画像引用:受験生 集中できる勉強机は「広さ」「高さ」「収納力」の3点で選ぶ
上記の表のように、体格によって机の高さも変化します。
椅子もまた然り。
公共の場所にある備え付けの机や椅子は、高さを変えることができませんが、自室で勉強する際にはまず机と椅子を自分に合ったものに変えることから初めてみては?
Wi-Fi環境とコンセントの有無
スケジュール管理に、単語アプリや動画配信授業の視聴など勉強ツールとして欠かせないのがスマホです。
特に動画試聴の際に必要なのが安定したWi-Fi環境です。また、スマホの充電ができるかも大切なポイント。
「スマホを利用しながら効率的に集中して勉強を進めたい」という人は、公共や無料Wi-Fiを賢く利用できる環境を選びましょう。
集中できる環境
適度な雑音
シーンと静まり返った場所は逆に勉強に集中できない、といった経験はありませんか?
その理由は、適度な雑音がある方が集中力を阻害する余計な音がシャットアウトされるからなのです。
この適度な雑音はホワイトノイズと言われる雑音の一種で、様々な周波数の音を同じ強さでミックスして再生したノイズです。
ホワイトノイズは耳障りな騒音をサウンドマスキングし、かき消してくれるため、集中力向上に繋がります。
ホワイトノイズの代表的なものはテレビの砂嵐や換気扇の音ですが、カフェや公共の共有スペースでの人の会話や自習室のエアコンの音、カフェに流れるBGM、教室の外から聞こえる吹奏楽部の楽器音などは環境と上手く融和し、ホワイトノイズと同様の効果が期待できるのです。
とはいっても、何の音が気になるかは人によって様々です。
カフェで隣のテーブルの会話が気になったり、図書館や自習室の時計の音が気になってしまう場合もあるかもしれません。
自分に合った環境を見つけることが大切です。
適切な室温・明るさ設定
勉強するぞ、と机に向かっても部屋が暑すぎる・寒すぎる・湿気が多くてだるい、などの理由で、せっかくのやる気がそがれてしまうことがあります。
文部科学省 学校環境衛生基準(以下の表を参照)によると、
教室の環境について、温度は「17℃以上、28℃以下であることが望ましい」、湿度は「30 %以上、80%以下であることが望ましい」とされていますが、実際には奨励されている28℃よりやや低めの約25℃、湿度50%程度の環境が覚醒が保たれ、また勉強に集中できてパフォーマンスの質が上がるようです。
個人差もあるので、エアコンの設定を見直したり、膝掛けやカーディガンなどを利用するなど、自分が快適と感じる環境設定に取り組みましょう。
また、室温や湿度と同じくらい集中力に影響するのが部屋の明るさ。
「そんなの関係ある?」と思われるかもしれませんが、集中力と照明はおおいに関係しているのです。
照明には「昼光色(青味がかった色)」「昼白色(白みがかった色)」「電球色(オレンジがかった色)」「温白色(明るい色)」の4つがあります。
画像引用:「電球色」「昼白色」「昼光色」とは?LEDライトの種類と正しい選び方
それぞれメリットがありますが、「眠くならない」「リラックスしすぎない」「覚醒しすぎない」「目が疲れない」などの条件を満たし、勉強に集中できる環境に適しているのは「昼光色」です。
より良い環境を整えて勉強の質を上げていきましょう。
アクセスのしやすさと使用料金の有無
アクセスのしやすさ
高校生が勉強できる場所を選ぶ際に、意外と見落としがちなのがアクセスのしやすさです。
休日にも利用することを考えると、通学路や自宅からあまりに離れている場所は移動に無駄な時間がかかり、貴重な勉強時間が削られてしまいます。
また、通学定期範囲外だと、毎回コストもかかることになります。
使用料金の有無
もうひとつコスト面で気になるのが施設の使用料金です。
学校の空き教室や、公共施設のフリースペース、図書館などは無料で利用できます。
しかし、塾や予備校の自習室は、塾生・予備校生ならば無料で使用できますが、塾外生の場合には有料での利用となります。(この制度がない塾・予備校もあります)
また、カフェやフードコートを利用する際も、ドリンク代やフード代がかかります。
利用頻度や交通費、使用料金のことも念頭に置き、自宅や学校の近くでアクセスしやすく、無料または低コストで使用できる場所を選ぶことをお勧めします。
集中力を阻害する因子(誘惑)がない
よく、「部屋の片付けをするはずが、気付くと途中で見つけた昔の手紙や写真を見返してしまい、肝心の片付けが一向に進まない」というエピソードを耳にします。
やるべきことが目の前にあり、やらなければと頭ではわかっていても、それを上回る誘惑があるとその誘惑に打ち勝つのは難しいものです。
高校生の場合、勉強に対する集中力を阻害する因子(誘惑)は、YouTubeやオンラインゲーム、オンライン漫画やTikTokといったインターネット関連が多いのではないでしょうか?
1つ見終わると次から次へと表示される新しいコンテンツや、クリアできそうでできないゲームに夢中になり、気付くと「かなりの時間を溶かしてしまった!」と焦った経験は誰しもあるのでは?
今やるべきことをしっかりと理解し、集中力を阻害する因子をあらかじめ排除した環境で勉強に取り組みましょう。
勉強ができるお勧めの場所は?
では、先にまとめた「最適な勉強場所を選ぶポイント」を参考に、「勉強ができるお勧めの場所」を見ていきましょう!
自分の部屋
まずは完全なるホーム、自分の部屋。
自分の好みに環境を整えることができ、最も身近で一番安心できる空間です。
一方、必要なものが全て揃っていて、かつ外のような人目がない自分の部屋は、集中力を阻害する因子(誘惑)に溢れています。
インターネット関連のコンテンツはもちろん、勉強机の隣にはすぐにダイブできるフカフカのベッドと、お気に入りの漫画と雑誌が並んだ本棚。
リビングに顔を出すと、楽しそうなテレビ番組が流れ、テーブルの上や冷蔵庫にはいつでも口に出来る飲み物や食べ物。
「自分の部屋だと集中できない」という高校生が多いのも納得です。
進学塾「栄光ゼミナール」が受験生に実施したアンケートによると、「志望校に現役で合格した人は学校や塾の授業以外で毎日7時間以上の勉強をした人が多い」という結果が出ています。
学校や塾で学習し、一時的に記憶に留めているものを完全に定着させるためには、「ベストなタイミングで繰り返し復習すること」、つまり習った記憶がフレッシュなうちに復習することがポイントなのです。
受験に合格するためには塾や学校での学習だけでなく、家での勉強時間を確保することが必要不可欠です。
早起きして静かなリビングで勉強する・スマホはあえて視界に入らない場所にしまう・机の配置を変え本棚やベッド、テレビに背を向ける、など工夫しましょう。
放課後の空き教室
使い慣れた教室など、学校の放課後の教室もお勧めです。
教科書や参考書を広げるスペースも確保でき、わからないことがあれば、職員室に行けばすぐに疑問が解決するのも大きな魅力。
何より同じ目標を目指す、友達の存在を身近に感じることができることは大きな安心材料です。
塾・予備校の自習室
学校と同じくらい慣れ親しんだ場所、塾や予備校の自習室も高校生がよく利用するスポットです。
こちらも学校同様、先生が常駐しており、疑問点をすぐに解決できる環境です。
また、授業の前後の隙間時間に利用でき、空いた時間を効率的に無駄なく利用することができるのも、忙しい高校生にとっては嬉しいポイント。
通塾生は無料で使える反面、人気が高く、利用予約が必要な場合もあるので、使用する際には確認しましょう。
公共のフリースペース
最近は、公民館や市民交流プラザなどで無料で使用できる共有フリースペースを勉強の場として利用している高校生も増えてきました。
飲食の可否や開館・閉館時間など、利用条件は各施設ごとに異なるので、使用する際は事前に確認したほうがよさそうです。
図書館
座席数の多さや、参考書、赤本など豊富な書籍を利用できることが大きな魅力の図書館。
静かな環境で集中したいというタイプの人には向いていますが、飲食や私語は禁止であり、前出の「適度な雑音(ホワイトノイズ)」の観点から考えると、向き不向きが分かれそうです。
また、テスト前や受験シーズンは、開館前から並んでもあっという間に座席が埋まってしまうこともあるので注意が必要です。
カフェ
こちらは図書館と反対で、「適度な雑音(ホワイトノイズ)」が溢れる空間。
ある程度、周囲の音を感じたほうが集中できるタイプの人にお勧めです。
しかし、ドリンク代やフード代など、毎日利用するとなるとコストがかかりすぎることがマイナスポイント。
頻度を考えながら、上手に活用したいものです。
まとめ
高校生が勉強できる場所は、自宅、学校、図書館、カフェ、塾の自習室など多岐にわたります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、自分の学習スタイルに合った場所を選ぶことが大切です。
自分に合った学習環境を見つけ、効率的に学習を進めていきましょう。
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