【日本史】法政大学の入試概要と対策方法・解き方のコツとは?


 

首都圏の難関私立大学である法政大学。法政大学を志望し、受験勉強を進めている受験生も多いと思います。この記事では法政大学の日本史入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。法政大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。

法政大学の日本史について

MARCHの一角、法政大学日本史試験について記述していきます。今回は、2020年度の全学部統一入試における日本史の試験概要を見ていきましょう。

 

【試験概要】

  • 試験時間:60分
  • 配点:100
  • 出題形式:3,4問(経済学部・社会学部・現代福祉学部・スポーツ健康学部は3問)
  • 目標点:およそ6~7割(学部・入試方式により差異があります。)

【各大問で出題される問題】

法{法律・政治}・国際文化・キャリアデザイン学部ーA方式の出題形式

  • 大問1テーマ史
    • 空欄補充問題(マーク式)
    • 下線部関連選択問題(マーク式)
  • 大問2史料問題
    • 正誤判定問題(マーク式)
    • 下線部関連選択問題(マーク式)
    • 論述問題(記述式)
  • 大問3テーマ史(*年度によっては史料問題の年もある)
    • 空欄補充問題(マーク式)
    • 下線部関連選択問題(マーク式)
  • 大問4テーマ史
    • 下線部関連選択問題(マーク式)

経済・社会・現代福祉・スポーツ健康学部-A方式の出題形式

  • 大問1テーマ史
    • 空欄補充問題(マーク式)
    • 下線部関連選択問題(マーク式)
  • 大問2テーマ史
    • 空欄補充問題(マーク式)
    • 下線部関連選択問題(マーク式)
  • 大問3史料(統計)問題
    • 空欄補充問題(マーク式)
    • 史料関連選択問題

法{国際政治}・文・経営・人間環境・グローバル教養学部ーA方式の出題形式
*論述問題のある大問は年度により差異がある。史料問題も同様。

  • 大問1史料問題
    • 史料関連正誤問題(マーク式)
    • 下線部関連問題(マーク式)
    • 論述問題(記述式)
  • 大問2テーマ史
    • 空欄補充問題(マーク式)
    • 下線部関連問題(マーク式)
  • 大問3テーマ史
    • 下線部関連問題(マーク式)
  • 大問4史料問題
    • 下線部関連問題(マーク式)
    • 史料関連問題(マーク式)

【各小問で求められる能力】

  • 空欄補充問題:基本~発展知識
  • 下線部関連選択問題:基本~発展知識
  • 正誤判定問題:基本~発展知識
    • *史料問題の場合は上記に加え、史料の読解力
  • 論述問題:基本~標準的な知識+史料の読解力

 

大問ごとの問題について紹介+解き方のコツ

大問の紹介

  • テーマ史

どの入試形式においても基本的には古代~近現代)まで満遍なく出題されます。年度によっては複数の時代にまたがるテーマで出題されることもありました。政治史・外交史・文化史・社会経済史から偏りなく出題される傾向にあります。設問形式は下線部関連の4,5択用語選択問題が多く、正誤文判定問題や空欄補充問題などオーソドックスな出題形式の問題で構成されています。

  • 史料問題

史料問題は多くの受験生にとって初見となる史料が出題されることもあります。基本的には史料集に記載があるような史料から出題される傾向にあります。
設問形式は史料内容が読み取れているか確認する正誤問題と、史料内の下線部に関連する事項に関する4,5択の選択問題、史料を踏まえた論述問題が出題されます。

解き方のコツ

  • テーマ史

やや難~難の出題も見られますが、その割合は多くなく殆どが基本~標準的な知識があれば解答できる問題が多いです。まずは教科書の精読により基本的かつ重要な知識を確実に定着させるとともに、脚注や添付されている史料や図表などのやや細かく感じられるような箇所も疎かにしたままにしないように注意する必要があるでしょう。教科書と併せて用語集や資料集も参照する習慣を身に着け、どのような角度から問われたとしても対応できるようにしておきましょう。

  • 史料問題

史料集に載っているような有名史料、殆どの受験生ににとって初見となるような史料のいずれも出題されると想定して準備をしておきましょう。有名史料の場合は、日頃の教科書や参考書を使った勉強の中で、関連する有名史料がある箇所を勉強するタイミングが訪れたら確実に史料の方も確認する癖をつけるようにしましょう。初見の史料が出題された場合は、上記のように史料を読む訓練を普段からやっていれば正解に至るヒントを捉えることは可能だと思われるので、丁寧に読み自分の知識を動員しながら試行錯誤する訓練を過去問等を通じて行っていきましょう。

  • 論述問題

論述問題は史料問題の大問の中の小問として出題される傾向が続いており、史料を踏まえたうえで80字程度論述することが要求されています。ですが史料の内容を必ず踏まえている必要がある場合もあれば、実際は問いに答えるうえで解答の要素となる情報は含まれておらず、解答は教科書を中心とした普段の学習で得られた知識を問いに沿う形で表現すれば事足りると思われる出題もなされています。いずれにせよ、まずは史料を読んだうえで、問いが要求していることを正確に読み取り柔軟に対応する必要があるでしょう。また解答の指示にある歴史的事項を漢字で答えることや算用数字を二桁を一文字として記入するといった指定された書き方を守ることは必ず遵守する必要があるでしょう。

 

各大問毎の学習・対策方法

  • テーマ史の大問の対策方法

テーマ史の問題は学部、入試形式による差が小さく、まとまった長さの文章中に穴埋めか下線部があり、用語や数値等を入力する形式となっています。基本的には教科書・資料集・用語集の内容をインプットする日頃の学習で対応できるでしょう。効率よく学習するには問題集でアウトプットすることを通じて正誤を確認する際に関連する教科書の文章や資料集、用語集を確認する癖をつけインプットするというやり方が良いでしょう。学部・入試形式を問わず、このタイプの出題形式は上記のような学習方法で対応出来るでしょう。

  • 史料問題の大問の対策方法

<法{法律・政治}・国際文化・キャリアデザイン学部ーA方式>
史料問題は文章の史料が出題され、穴埋めや関連する知識を問われる問題が出題されます。受験生にとって馴染みのある史料とそうでない史料の両方に対してそれぞれ対策する必要があります。馴染みのある史料は穴埋めはもちろんのこと関連する知識問題でも高い正答率を確保する必要があるでしょう。そのためには史料集の内容を把握しているのはもちろんのこと史料の解説にも目を通し、数値や単語が穴埋めになっていても答えられるくらい史料学習を深めておきましょう。馴染みのない史料は、関連する知識を活用しながらその場で思考して解答に辿り着く力を養う必要があるでしょう。そのためには普段授業等で頻出史料として触れられる史料に限らず史料集に載っている他史料の読解を試みたり、問題集や模試、他大学・他学部の過去問等を活用しながら初見の史料に対応する訓練を行いましょう。その際はその史料に関する問が付属しているものがなお効果的でしょう。

<経済・社会・現代福祉・スポーツ健康学部-A方式の出題形式>
文章史料が出題されることは上記の形式とは変わりませんが、史料の書かれた年代を時系列に並び替えさせる問題が出題されることが特徴的です。それ故に、上記の史料学習方法に加えてその時代について関連する出来事と結びつけながら学習する等の工夫によって対策をするのも効果的でしょう。勿論他の入試形式で受験する学生もこのような意識付けで学習するのは効果的ですが、経済・社会・現代福祉・スポーツ健康学部-A方式を受験する場合は時系列をことさら意識するようにしましょう。

<法{国際政治}・文・経営・人間環境・グローバル教養学部ーA方式>
史料の種類は上記2形式と殆ど差はありませんが、設問の傾向として関連が低いものを答えさせたり、誤っている選択肢を選ばせるものがあったり、和歌が抜粋されたりするなど典型的な史料問題の学習を進めていた受験生にとってはやや馴染みのないかたちで出題されたこともあるので、既に記載した学習方法以外で特別な対策をする必要はあまりないかもしれませんが、どんな出題であっても対応できるようにしておきましょう。

  • 論述問題の大問の対策方法

論述問題は学部・入試形式を問わず史料問題の中で史料に関連させる形で出題されることが多いです。史料に書かれていることをそのまままとめるだけで答案がつくれるような問題は出題されず、史料に書かれている情報を踏まえて教科書等から得られた知識を用いる場合と史料の記載は実質的には殆ど用いず、教科書に書かれていることを自分の言葉でまとめる必要がある設問に二分されます。まず後者の場合は日頃から一問一答形式の問題をやる際には単語を答える演習をするだけではなく逆に単語から説明する文章を答えるといった問題演習をしたり短文論述問題集(30~150字程度)を用いて演習したり、教科書の原因・背景・歴史的意義や複数の出来事の相違点について記述されている箇所を自分の言葉で簡潔にまとめたりするといった学習が有効でしょう。前者の場合は前述の学習方法に加えて史料から読み取れることを答案に加えてまとめる必要があるので、市販の問題集で対策が行いにくい場合は過去問や他大学・他学部の類似した過去問を利用するとよいでしょう。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。法政大学の日本史はオーソドックスながら様々な形式で歴史的な理解を問うてきており、一方でけして難問・奇問は出題されないので、基礎的で地道な学習を疎かにしてはいけないでしょう。教科書を軸として、資・史料集、用語集等を活用し問題演習をたくさん行うことでどんな聞かれ方にも対応できる盤石な実力をつけていきましょう。

 

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