首都圏の難関私立大学である青山学院大学。青山学院大学を志望し、受験勉強を進めている受験生も多いと思います。この記事では青山学院大学の化学入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。青山学院大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。
青山学院大学の化学について
MARCHの一角、青山学院大学の化学試験について記述していきます。今回は、2020年度の全学部統一入試における化学の試験概要を見ていきましょう。
【試験概要】
- 試験時間 60分
- 問題数 40問前後
- 出題形式 マークシートによる選択式
- 問題構成 大問3題
【各大問で出題された問題】
大問1:有機・理論
有機化合物の生成法、性質、および油脂のけん化についての設問が4題出題されました。知識問題を中心に一部計算問題も含まれていますが、難易度は標準レベルです。
大問2:無機・理論
アルカリ金属、アルカリ土類金属の成立、および陽イオン分析などを取り上げた、無機中心の大問となっています。計算問題はなく、すべて知識問題となっていますが、陽イオン分析などはしっかり体系的に知識を覚えていないと解きにくい設問となっています。
大問3:有機・理論
有機化合物の反応と構造についてを扱った、理論と有機の複合問題です。化学についての総合的な理解が問われている設問ですが、難易度は他の大問と大きな差はなく、標準レベルとなっています。
【受験者平均点と目標得点率】
青山学院大学の全学部統一入試で化学を用いるのは理工学部のみです。2019年度の理工学部全学部統一入試における合格者最低得点率は以下の表の通りとなっており、7割前後の学科が多いことがわかります。
学部 | 学科 | 合格最低得点率(2019年度)[%] |
理工 | 物理・数理 | 72.0 |
化学・生命科 | 68 | |
電気電子工 | 66.5 | |
機械創造工 | 70.5 | |
経営システム工 | 72.25 | |
情報テクノロジー | 72.0 |
各大問の詳細とその解き方
大問1:有機・理論
有機化合物の生成方法や性質、および油脂のけん化に関する大問です。知識問題も計算問題もありますが、問われている内容は基本~標準的な内容ですので、手早く解いていきましょう。選択問題は選択肢が多いので、文章を素早く読み解いてなるべくスピーディに解答を絞っていくことを意識すると良いでしょう。また、化合物は名前だけでなく構造式も一緒に覚え、反応を問われた際などに、構造式の反応をイメージしながら取り組むとわかりやすいです。
- 時間配分:20分
- 目標得点割合:80%
大問2:無機・理論
アルカリ金属とアルカリ土類金属の性質や陽イオン分析に関する無機中心の大問です。計算問題が一問だけ含まれますが、それ以外はすべて知識を問う形の選択問題となっています。知識がしっかり整理されて覚えていれば、素早く解いていける大問なので、この大問を素早く終わらせて他の大問に時間を割くと良いでしょう。どの設問も教科書の知識が体系化されて覚えていれば問題なく取り組める内容です。もしわからない問題があったとしても、知識を覚えていなかった場合考えても解けない問題なので、解ける問いだけ素早く解いて、他の大問に時間を残しておくのが良いでしょう。
- 時間配分:15分
- 目標得点割合:75%
大問3:有機・理論
有機化合物の反応と構造、コロイド溶液や気体の発生についての大問です。難易度は基本~標準レベルなので、落ち着いて取り組みましょう。計算問題と知識問題が半分ずつ程度の割合ですが、計算問題もそれほど複雑なものはないので、ミスのないよう丁寧に計算していきましょう。一部細かい知識が問われている設問もありますが、基本~標準レベルの問題をすべてしっかり完答できれば十分合格目標点に達することができます。どの問題に時間をかけるべきかを見極めながら、解ける問題を確実に押さえましょう。
- 時間配分:15分
- 目標得点割合:75%
大問ごとの学習・対策方法
理論
有機と並んで最も出題されやすい分野です。理論の中からは幅広く出題がされており、偏りはないので、まんべんなく対策しておく必要があります。計算問題は、シンプルな設定が多いもののたまに計算が重い問題が含まれていることもあるので、計算力を鍛えておくことも重要でしょう。
有機
理論と並んで多くの出題が見られます。特に元素分析や構造推定は出題頻度が高いので、しっかり対策しておきましょう。基本的な化合物やその反応経路はしっかり暗記しておくことが基礎力として何よりも重要です。
無機
出題量は有機や理論と比べて少ないものの、知識をしっかり覚えておかないと出題されたときに手も足も出ないので、まずは教科書の内容をしっかり体系的に理解し覚えましょう。その後は過去問や入試問題集などを用いて、よりその知識を定着させるとともに、活用する実践力を鍛えていきましょう。
▼おすすめの参考書
- 教科書傍用問題集(セミナー化学+化学基礎など)
- 重要問題集(A問題のみ)
最後に
青山学院大学の化学は全体として取り組みやすい難易度になっていますが、試験時間の短さや出題範囲の広さに注意が必要です。まずは教科書の内容をしっかり覚えて基礎力を充実させ、そのうえで十分な過去問演習を積み、時間配分や出題傾向に慣れていくようにしましょう。
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