首都圏の難関私立大学である青山学院大学。青山学院大学を志望し、受験勉強を進めている受験生も多いと思います。この記事では青山学院大学の英語入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。青山学院大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。
青山学院大学の英語について
「英語の青山」とも言われる青山学院大学の英語試験について記載していきます。青山学院大学は学部や方式によって試験傾向や問題が多種多様なので、一例としてまずは法学部A方式の概略を見ていきましょう。法学部は出題形式が多様なので一通りの設問形式について紹介できるためです。
【試験概要】
- 試験時間:80分
- 配点:150点
- 問題数:約50
- 出題形式:和文英訳、英作文は記述式、その他マーク式
- 問題構成:大問5問
- 目標得点率:7割程度(学部・入試形式によっては65~67%ほどで合格する年もあるが最低限7割は取っておきたい)
大問及び大問ごとの解き方の紹介
【各大問で出題される問題】
- (1)大問1
- A長文内容一致問題
- B下線部和訳問題(年度によっては出題されない)
- (2)大問2
- C語彙一致問題
- (3)大問3
- D会話文空欄補充問題
- (4)大問4
- E短文空欄補充問題
- (5)大問5
- F自由英作文問題
【各小問で主に求められる能力】
- A長文内容一致問題→読解力、文法力
- B下線部和訳問題→読解力、解釈力、文脈理解力
- C語彙一致問題→語彙力
- D会話文空欄補充問題→読解力、文脈理解力
- E短文空欄補充問題→文法力
- F自由英作文問題→文法力、表現力
解き方のコツ
A長文内容一致問題
長文のテーマは多岐にわたりますが時事問題が出題されることが多いです。文量が多く設問は指示後の内容、因果関係、本文の主張など内容理解が出来ていることを問うものが多いです。内容を正確に理解するためには語彙が充実していることに加え、正確な英文解釈をすること、文脈を踏まえて意味を取ることが必要です。
B下線部和訳
語彙と英文解釈の知識に基づいた逐語訳をするのにとどまらず、文脈を踏まえた正確な訳出をするように心がけましょう。特に「指示語を明確に」や「○○を具体的に説明した上で」のような指示が付け加えられていた場合には必ず従うようにしましょう。
C語彙一致問題
標準的なレベルの語彙を問う問題が出題されます。ですので確実に高得点を確保しておきたいところです。語彙の知識があれば解けるようになっていますが、前後の文脈をヒントにして判断することが可能な場合もあるので、知らない単語だったからと言って諦めるのではなく、全体の文脈や前後の文章内容を踏まえて類推する力を養えるようにしておきましょう。
D会話の空欄補充
長文同様に設問で問われている箇所の前後の展開を踏まえたうえで、文法・語法的な根拠に基づいて解答する必要があります。四択すべてが文法的には挿入されることが可能であったり、単語の意味と文脈だけでは答えを絞り切れなかったりとバランスよく能力を鍛える必要があるでしょう。
E短文空欄補充の問題
文法・語法の知識についてまんべんなく問われていますが、そもそも問題文の単語の多くの意味が取れず文意がつかめない場合、状況を誤って把握してしまい適切に正解を選べない場合がありますので当然文法力だけを養えば正答出来るというわけではありません。総合的な英語力の獲得を目指しましょう。
F自由英作文問題
近年独立した設問で、英語で書かれた問題文に与えられたテーマについて50~100字程度記述する問題が出題されます。自由英作文は語彙力、文法力、表現力など多岐にわたる力がないとしっかりと記述することはできません。まずは条件英作文の問題集等によって1,2文程度の短い英語を完璧に書けるようにし、作文をする経験を積むようにしましょう。ある程度まとまった長さの英文を書くことになるので、書くことの構成を作ったうえで書くことで一貫性のある文章が書けるようにする等の工夫も必要になるでしょう。
大問ごとの学習、対策方法
(1)大問1
大問1は例年長文の内容について最も適切な解答を選ぶ問題が10題程度と下線部の和訳問題が出題されます。選択肢を選ぶ問題は聞かれている内容はいわゆる5W1Hの質問で選択肢は4つです。長文の内容が読み取れていれば答えるのはそれほど難しい訳ではないので、日ごろから長文読解と設問に答えるという訓練をする必要があるかと思われます。また特徴として選択肢の英文は頻出の動詞イディオム表現が多く用いられている年度もあり、文法や語彙の知識があやふやなままでは太刀打ちできないことが想定されます。和訳問題は長文本文にある一文を訳出することが要求されます。例年「和訳しなさい」のみのシンプルな問いでしたが2020年には「the damageの内容を具体的に説明した上で」という文言が追加され逐語訳的な英文解釈のみならず、文脈に即した単語の内容を説明することも解答に踏まえる必要がありました。今後も問題文の指示に応じて適切な訳をする必要があるでしょう。
(2)大問2
大問2は比較的短めの文章が掲載され下線を引かれた単語の類義語など意味が最も近いものを選択する問題が10問程度出題されます。各単語につき4つの選択肢が与えられ、問題によっては単語帳に載っているような意味を覚えているだけではなく、その文章の文脈を踏まえないと正解を選ぶのに苦戦するものもあります。日頃から単語学習の際に類義語も調べて単語帳に書き込むなどの工夫によって一つの言い方がどのように言い換えられるかを意識した学習を行うなどの対策によって点と点ではなく、語同士の繋がりがある語彙力を培う学習をしましょう。
(3)大問3
大問3は会話文の空欄に単語を補充する問題が10題程度出題されます。以前は大問2のように設問の該当箇所に4つの選択肢が与えられていましたが、2019年からは10個の単語を各選択肢にあてはめるという形式になり、4つの選択肢を検討すれば良かったのが10個の選択肢を検討する必要が生じ、難易度が上がったように思えるかもしれません。選択肢の単語の語彙レベルはけして高いものではなく品詞も様々なものが出題され、解答するうえではイディオムや定型表現の一部を埋めるような問題と文脈を踏まえたうえで解答する問題の両方が見られるので、イディオムや会話の定型表現の知識を拡充しつつ長文同様に長めの文章を英文を正確に解釈しながら展開も把握できるように日頃から練習しましょう。
(4)大問4
大問4は例年9問文法問題が出題されます。一文の空欄を埋める問題形式で、選択肢をマークする事になりますが、選択肢は1単語の場合もあれば複数語の場合もあります。難易度は基本~標準的な問題が多くの受験生が高得点を目指そうとする大問になると思うので、正答率をかなり高水準に設定して対策をしなければならないという意味では気の抜けない箇所になってくるでしょう。基本的には4択の中から正解を選択する形式の問題が文法事項やイディオム、会話表現など体系的に網羅された問題集をひたすら演習する対策が必要になるでしょう。
(5)大問5
大問5は例年自由英作文が出題されます。2018年までは100字の英作文でしたが、2019年からは50字へと変更されました。では難易度が下がったのかというと一概にはそう言い切れず、あるテーマに関する自身の見解や意見を50字程度の英文にまとめるのは、簡潔かつ内容のあるものにしなければならないので一筋縄ではいかないでしょう。問われていることの傾向としては自らの経験や体験してきたこと(自身の高校の短所、今まででもらってうれしかったプレゼント)など自分自身にまつわることが多めでしたが、2020年にはSNSアプリケーションの危険性について論じさせる問題が出題され、今後社会的なテーマについて論じる問題が出題される可能性もあるので、そうしたテーマを好んで出題する他大学・他学部の入試問題や英検の過去問で演習するというのも有効でしょう。自由英作文が書けるようになるには条件英作文のような短文の英作ができることが必要になるので、早い段階から条件英作文の実力を高める練習を進めておきましょう。
最後に
いかがだったでしょうか。青山学院大学の英語は学部や方式によって傾向に違いはありますが、どの学部を受験するのであっても、基礎的な語彙力文法力を基盤に読解力、学部によっては聴解力や表現力が要求されることもあります。正確な知識を増やしながら問題集等で自分が志願する学部が要求する実力をつけられるようにしましょう。
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