関西の難関私立大学である同志社大学。同志社大学を志望し、受験勉強を進めている受験生も多いと思います。この記事では同志社大学の世界史に入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。同志社大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。
同志社大学の世界史について
関関同立の一角、同志社大学の世界史試験について記述していきます。今回は、2020年度の全学部統一入試における世界史の試験概要を見ていきましょう。
【試験概要】
- 試験時間:75分
- 配点:150点(政策学部の選択科目重視型は200点)
- 問題数:約60問
- 問題構成:各50点の大問3題で150点
- 出題形式:選択法、記述法、正誤法
【各大問で出題される問題】
- 大問1
- (1)空欄補充問題(選択肢あり)
- (2)正誤問題、年代並べ替え問題
- (3)一問一答問題
- 大問2
- (1)空欄補充問題(選択肢あり)
- (2)一問一答問題
- (3)下線部正誤個数判断問題
- (4)語句組み合わせ問題
- (5)語句組み合わせ問題
- (6)下線部正誤判断問題
- (7)一問一答問題
- (8)選択式問題
- (9)一問一答問題、選択式問題
- (10)選択式問題
- 大問3
- (1)空欄補充問題
- (2)空欄補充問題(選択肢あり)
- (3)下線部正誤問題
【各小問で求められる能力】
- 空欄補充問題(選択肢あり)→ 基礎用語の知識
- 正誤問題→ 用語の知識
- 年代並べ替え問題→ 知識、年号の知識
- 一問一答問題→ 基礎~発展用語の知識
- 下線部正誤問題→ 用語の知識
【各大問・小問の配点】
- ①大問1:50点
- ②大問2:50点
- ③大問3:50点
【受験者平均点と目標得点率】
同志社大学の世界史は、学部によって若干の差はありますが、受験者平均が7割弱、合格者平均が約7割以上です。7割の得点率がボーダーラインとなっています。これらは年度や入試日程によって若干異なりますが、過去問演習をする際には、7割以上の獲得をめざしていくと良いでしょう。
各大問の詳細とその解き方
- 【2020】
- ①中世ヨーロッパ世界の形成
- ②古代~16世紀のベトナム史
- ③近代以降の人権思想の拡大
- 【2019】
- ①唐~清代の儒学
- ②環大西洋諸地域の歴史
- ③19世紀後半から20世紀前半の欧米の文化
- 【2018】
- ①古代ギリシアの歴史家
- ②15~17世紀の東南アジア
- ③ロシアの通史
同志社大学の世界史の特徴的な部分として、正誤法が挙げられます。複数の短文(下線部)の正誤を判定させる問題や正文の数を答えさせる問題があります。出題形式に工夫が凝らされており、年度によって形式の変化が見られます。
出題内容について、地域別、時代別、分野別に見ていきます。大問3つで構成されているため、地域がやや偏って出題されることがあります。欧米地域では一国史で出題される場合と欧米全体を対象とした大問から出題されています。アジア地域では、2018・2020年度に東南アジア史、2019年度は中国史の大問が出題されています。また、2019年度の環大西洋諸地域のように複数地域を対象とした大問も見られます。一国の通史は勿論、横軸の繋がりを意識しながら勉強することも大事です。時代別にみていきますと、古代から現代までまんべんなく出題されています。2019・2020年度は近現代史からの出題がやや多くありました。通史で問う問題と比較的短期間の時代や王朝を問う問題とが混じっているため、どちらの設問にも対応できるような対策を打つ必要があります。分野別にみていきますと、政治外交史が中心です。また文化史もよく取り上げられています。伝統的にキリスト教関連史についての出題が多くなっているので要注意です。
学習対策方法
同志社大学の世界史の問題は、基本的に、古代から近現代史までの範囲を網羅し、ほぼ教科書のレベルからの出題となっています。 そのため、第一段階として、教科書を古代から現代まで通読・熟読し、時代の流れを十分に理解していく必要があります。例年、正誤問題では教科書記述に準拠したものが散見されるので、教科書の読み込みは非常に効果的な学習であると言えます。第二段階として、用語集などを用いながら重要な出来事に付随する内容を頭に入れていくとよいでしょう。
地理的知識を必要とする出題がされることがあります。日ごろの学習の中で教科書や資料集の歴史地図を使って、地域や都市の位置、時代による国家民族の勢力範囲の変遷など確認していきましょう。また、年代を問う問題も出題されます。細かい年号を覚えることが難しくても、大体の流れをつかんでおくと解答の際のヒントになるので年代学習も手を抜かずやっておきましょう。
忘れてはならないのは文化史の学習です。教科書だけでなく用語集も活用して哲学・文学・美術・音楽・科学・宗教・学問上の業績・著作などを事細かに学習しておくことをオススメします。特に、ヨーロッパと中国の文化史は掘り下げて学習しておくとよいでしょう。多くの人が後回しにしがちな現代史にも要注意です。第二次世界大戦後までしっかりと学習しておくべきです。現代史をより分かりやすく学習するコツとして、地域史・テーマ史としてまとめなおすことをオススメします。特に、第一次世界大戦後と第二次世界大戦後前後の国際政治に関しては良く学習しておく必要があります。また、米ソの対立、東西冷戦についても整理しておくとよいでしょう。実践演習として、各学部の個別日程の過去問の演習をすると実践力のトレーニングとなるでしょう。特に正誤判断の問題は個別日程の過去問で練習するとよいでしょう。
▼オススメ参考書
世界史用語集(山川出版社)
1〜7の段階にレベル分けられています。辞書のようにして使うことをおすすめします。間違いなおしの際などにこの参考書で用語の意味を確認するとよいです。同志社大学の出題傾向としては、5,6,7レベルを中心に出題されます。一問一答問題において、数題レベル3〜5が出題されます。また語群の中に数個、用語集に記載のない用語があることがありますが、惑わされず解いていきましょう。
詳説世界史学習ノート(山川出版社)
書き込み式で知識の整理ができます。体系的に整理されているので時代の流れをつかむのにぴったりの一冊す。上下巻に分かれています。
最後に
同志社大学の世界史は、関関同立の試験の中でも特に点数をいかにとれるかということが勝負になってくる試験科目です。しかし、この問題で問われていることはどれも基本的なことばかりです。なかには難問が数題含まれていますが、その問題よりも、合格するというのは、基本事項をいかに取りこぼさず確実に得点していくかにかかっています。まずは自分の持っている教科書を熟読し、理解を深めることから始めましょう。
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