関西の難関私立大学である関西学院大学。関西学院大学を志望し、受験勉強を進めている受験生も多いと思います。この記事では関西学院大学の文系数学入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。関西学院大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。
関西学院大学の文系数学について
関関同立の一角、関西学院大学の文系数学試験について記述していきます。今回は、2020年度の全学部統一入試における文系数学の試験概要を見ていきましょう。
【試験概要】
- 試験時間:60分
- 満点:100点
- 問題数:大問3問
【試験形式】
問題番号 | 形式 | |
Ⅰ | 小問集合(2題) | 答えのみ(空所補充) |
Ⅱ | 小問集合(2題) | 答えのみ(空所補充) |
Ⅲ | 大問 | 記述式 |
【各大問ごとに出題される問題】
年度 | 番号 | 項目 | 内容 |
2020 | Ⅰ | 小問2問 | (1)絶対値を含む関数のグラフと直線の共有点 (2)条件付き確率 |
Ⅱ | 小問2問 | (1)領域における最大・最小 (2)空間ベクトルの内積・共有条件・大きさ | |
Ⅲ | 微・積分法 | 3次関数の極値、面積 | |
2019 | Ⅰ | 小問2問 | (1)絶対値を含む関数のグラフ (2)条件付き確率 |
Ⅱ | 小問2問 | (1)対数関数と4次関数の最大値 (2)空間ベクトルの垂直・平行 | |
Ⅲ | 微・積分法 | 3次関数のグラフと放物線で囲まれた図形の面積 |
【各小問で主に求められる能力】
関西学院大学の数学は難易度的には、基本的な問題が多くなっています。それだけに、問題の解法を思い付く受験生がほとんどだと考えられるので、基本的な数学の解法パターンの暗記は絶対に習得しておきたいです。そのうえで、差がつくのは、60分という制限時間内で、すべての問題を解き切る計算スピードと、確実に答えを合わせる計算の正確性だと思われます。特に、大問1と2に関しては、計算結果のみの回答になるので、計算ミスは命取りになるので注意しましょう。
【大問・小問ごとの配点】
関西学院大学からは、大問・小問ごとの配点は公開されていません。しかし、大問1,2は答えのみの空所補充、大問3が記述形式であることから、大問3の配点が高いことは予想されます。
【受験者平均点と目標得点率】
受験者平均点と目標得点率に関しても公開されていません。(4)同様、大問1,2を高い得点率で、また大問3の記述でいかに減点されない丁寧な答案を書くかが重要です。
大問ごとの問題について紹介+解き方紹介
大問1
近年では、絶対値を含む関数のグラフ、及び、条件付き確率が2年連続で出題されています。そのため、まずはこの2つの典型問題は確実に解けるようになっておきたいです。回答形式が答えのみであるので、素早く正確な計算を心掛けましょう。一度の計算ミスのせいで、あとの問題の答えも間違える可能性があるため、特に小問の1問目は、2回計算をするなどして、確実に答えを合わせましょう。小問の2問目条件付き確率の典型問題となっているので、事象Aと事象Bが互いに排反であることに注目しましょう。また条件付き確率は頻出で解法を忘れていた人は復習が必要です。
[時間配分と目標得点割合]
試験時間は全体で60分であるのに対して計算量が多く、できれば20分以内で切り上げたいところです。5/7は確実に押さえるようにしましょう。
大問2(1)
軌跡と領域に関する問題は頻出とは言えないですが、同大学では数学ⅠAⅡBの範囲から満遍なく出題されるため、基本は押さえておく必要があります。もっとも重要なのは、まず初めに(目的関数)=kと置くことです。
[時間配分と目標得点割合]
目標解答時間は12分。計算がやや複雑ではあるものの、kが何を表しているかを念頭におけば方針は立つのでできれば完答を目指したい。
大問2(2)
空間ベクトルの問題が2年連続で出題されている。ベクトルは同大学では頻出とも言える分野で特に対策が必要であろう。(i)は2つのベクトル両方に垂直な単位ベクトルを求める典型問題で、(内積)=0を利用しよう。(ⅱ)はPが平面上にあることを利用して、係数設定。今回は、点A.B.Cが軸上にあることに注目すること。(ⅲ)は距離の公式を利用する。
[時間配分と目標得点割合]
目標解答時間は8分。空間ベクトルでは典型的な問題で、(ⅱ)までは確実に得点しましょう。
大問3
6年連続で微積分からの出題です。大問3は微積がほぼ確実に出題されると言ってもいいぐらいです。同大学を目指すならこの分野は、対策を積み確実に得点する必要があります。対称式は基本対称式で表せることに注目しましょう。(3)は誘導に従って(2)を利用することが大切です。
[時間配分と目標得点割合]
目標解答時間は20分。(3)はやや複雑なので、確実に(2)までは得点したいところです。
大問ごとの学習・対策方法
大問1・2は答えのみの計算問題です。出題分野としては数学ⅠAⅡBから満遍なく出題される傾向にありますが、どれも基本的な問題でまずは苦手分野をなくすこと。上記の頻出分野についてはコンパスの4レベルまでは取り組んでおくと良いでしょう。計算のスピードの速さも求められるので解答時間を普段からタイマーで測ることも良いかもしれません。
▼おすすめの参考書
- 黄チャート/青チャート
大問3は記述式問題です。記述問題と聞くと少し抵抗感を感じる受験生もいると思いますが、ほぼ毎年微分積分からの出題と固定化しており、対策はしやすいと思います。この分野のについては答えを合わせるだけでなく、普段から特に論理的な解答ができているか、できれば先生に確認してもらうなどして、特に重点的に演習しましょう。
▼おすすめの参考書
- 文系の数学 入試の核心 改訂版
全体のまとめ
各問題の難易度は標準レベルとも言える問題が多く、基本を抑えていれば方針にそこまで手こずることはないでしょう。しかしながら、試験時間に対して計算量が多く普段から時間を意識して演習を積む必要があります。また記述問題も出題されるので、論理的な解答作成を心がけましょう。
その他の科目対策
▼アクシブアカデミーの教室情報はこちらから