関西の難関私立大学である関西学院大学。関西学院大学を志望し、受験勉強を進めている受験生も多いと思います。この記事では関西学院大学の理系数学入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。関西学院大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。
関西学院大学の理系数学について
関関同立の一角、関西学院大学の理系数学試験について記述していきます。今回は、2020年度の全学部統一入試における理系数学の試験概要を見ていきましょう。
【試験概要】
- 試験時間: 90分
- 配点: 200点
- 問題構成: 大問は4題で構成されている
- 出題形式: 大問1〜3が空欄補充形式、大問4が記述形式で出題される。大問1は、小問が3題並ぶ
【近年の傾向】
年度 | 番号 | 項目 | 内容 |
2020 | 1 | 小問3問 | (1)約数の個数と和(2)対数方程式(3)余弦定理・正弦定理 |
2 | ベクトル | 平面ベクトルのなす角のとりうる値の範囲 | |
3 | 数列・極限 | 数列の和, 数列の極限と無限級数 | |
4 | 微・積分法 | 無理関数のグラフとx軸で囲まれた部分の面積, 回転体の体積 | |
2019 | 1 | 小問3問 | (1)ド・モアブルの定理(2)分数式の恒等式(3)数列の極限 |
2 | ベクトル | 正五角形の対角線の長さと面積 | |
3 | 確率 | 完全順列 | |
4 | 微・積分法 | 対数を含む関数の極値, 曲線の変曲点, 面積と回転体の体積 |
【各小問で主に求められる能力】
- 小問(大問1)→各分野における基本問題を解ける力
- 空所補充問題(大問1〜3)→各分野の基礎力, 計算の正確性
- 記述問題(大問4)→微積分野の基礎力, 応用力, 記述力
【各大問・小問の配点】
- 大問1→50点
- 大問2→50点
- 大問3→50点
- 大問4→50点
※入試年度や日程、設問数などによって配点に差があります。
【合格者最低点と目標得点率】
関西学院大学の合格者最低点は約6割です。これらは年度や入試日程によって差がありますが、数学は例年、基本・標準レベルの問題が並ぶので最低でも6割は取りたいです。数学を得点源にしたい人は、8割を目指したいところです。ただし、大問4題のうち3題は空所補充問題のため部分点が稼ぎにくいので注意が必要です。
各大問の詳細とその解き方
大問1
きちんと対策ができていれば、問題を読んですぐに解き始められると思うので解答時間は1問あたり5分で15分で解くことを目指しましょう。8割以上取ることを目指しましょう。
- 約数の個数と和
- 対数方程式
- 余弦定理・正弦定理
約数の個数と和
約数に関して基本的な問題が出題されました。あまり難しく考えすぎず具体的な値を考ええれば問題なく解けるはずです。
対数方程式
対数方程式の解を求める基本的な問題です。確実に解けるようにしておきたいです。
余弦定理・正弦定理
3つの角の正弦の比から余弦定理を用いて角度を求める問題はこの分野の対策ができていれば難なく解けます。初見だとやや難しいと感じるかもしれないので対策しておきたいです。外分の問題は、実際に図を書いて考えればすぐに解答できると思われます。
大問2
やや計算量が多く、空所補充問題なので答えを出し切るまで集中してケアレスミスをなくすようにしましょう。解答時間は多めにとって20分を目安にしてください。7割以上取れれば問題なしです。
- 平面ベクトルのなす角の取りうる値の範囲
ベクトルの問題の計算結果をtを使って置き換えながら、最終的にベクトルのなす角の取りうる値の範囲を求める問題です。やっていることは単純なのですが、あまり考えすぎると混乱してしまいそうな問題です。ベクトルの問題は特に、問に対して解法が決まっている問題がほとんどなのでシンプルに考えましょう。最後のθの範囲を求める問題はtを別の文字に置き換えてから、範囲を絞る必要がありやや難しいです。自分で新しく文字をおいた際には必ず取れる範囲を気にするようにしましょう。
大問3
後半の問題でやや時間がかかるかもしれないので25分以内に解ければ良いかと思います。前半の問題で確実に取れていれば7割を目指せると思います。
- 数列の和
- 数列の極限と無限級数
数列の和
数列の一般項と和を求める問題が続きます。誘導が丁寧なので難なく解けると思います。
極限と無限級数
ここも誘導に沿って解いていけば無理はないと思われます。ただし、n=1の場合とそれ以外で式が変わるので注意してください。
大問4
あまり悩むことはないと思うのでスムーズに解き進めていけると思います。記述問題であることを考慮すると30分以内に解ききることを目指しましょう。8割以上取ることも目指せます。最低でも7割取りたい問題です。
- 面積
- 回転体の体積
面積
教科書レベルの問題です。最初の問題でa, b, cの計算を正しく出来ていれば難なく解けると思います。計算がやや面倒なので普段から計算量の多い問題にも取り組んでおきましょう。
回転体の体積
やることは単純なので困ることはないと思います。ここでも計算がやや面倒なので最後まで集中力を切らさず解ききる練習をしておきましょう。
大問ごとの学習・対策方法
大問1
大問1は、小問が3題並びます。各分野において基本的なレベルの問題を解く力が必要なので苦手分野をできるだけ減らすように努力しておきましょう。チャートのコンパス3までの問題を確実に解ける力を身につけましょう。
▼おすすめの参考書
- 教科書
- 黄チャート
- 青チャート
大問2
大問2は、ベクトルに関する空所補充問題です。②でも書きましたがベクトルの問題は解き方が決まっているので問題文を見てすぐ解法が思い浮かぶぐらいの力をつけましょう。チャートのコンパス3までの問題を確実に解ける力をつけましょう。
▼おすすめの参考書
- 黄チャート
- 青チャート
大問3
大問3は、数列に関する空所補充問題です。問題の後半からは、数列の極限や無限級数の問題が並ぶので数学lllの力が必要となります。ここでも、チャートのコンパス3までの問題を確実に解ける力を身につければ解けるレベルだと思います。
▼おすすめの参考書
- 黄チャート
- 青チャート
大問4
大問4は、微分・積分に関する記述式問題です。記述式問題はこの大問だけですが、正しい記述が出来るようになれば点数アップが期待できるので、普段から先生に自分の答案を見てもらうなどして対策しておくことが良いと思います。今回の問題は基本的な問題でしたが、微分・積分は授業では最後に習う単元なので他の科目の兼ね合いで手薄になりがちですが必ずといっていいほど出題される単元なので、計画的に勉強していきましょう。
▼おすすめの参考書
- 黄チャート
- 青チャート
- 関西学院大学過去問
最後に
いかがでしたか。関西学院大学の数学は、例年基本的・標準的なレベルの問題が並ぶので普段から正しい勉強ができていれば得点源にできる科目だと思います。空所補充の問題が多い傾向があるので正確に解答を出す練習を普段からやっておきましょう。また、大問4では記述問題が出題されているので先生に確認してもらうなどして記述の練習も積んでおきましょう。合格をめざして、最後の最後まで頑張りましょう。
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