関西の難関私立大学である関西大学。関西大学を志望し、受験勉強を進めている受験生も多いと思います。この記事では関西大学の理系数学入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。関西大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。
関西大学の理系数学について
関関同立の一角、関西大学の理系数学試験について記述していきます。今回は、2020年度入試における理系数学の試験概要を見ていきましょう。
【試験概要】
- 配点:100点満点
- 試験時間:100分
- 大問数:4題
- 形式:記述式(空所補充と答案記述)
- 出題範囲:数学1A 2B 3(微分法・積分法(数Ⅲ)が中心)
解答形式としては第1問と第3問が記述式、第2問と第4問が空所補充となっています。問題の分量は前年と比較しても変化がなく、同様に問題の難易度も前年と比較しても変化がありません。出題の特徴としては第4問が小問集合となっていることが挙げられます。
【各大問ごとに出題される問題】
- 大問1
- 空間ベクトル(数B)
- 内積を利用した線分の長さの最小値
- 空間ベクトル(数B)
- 大問2
- 複素数と方程式 (数Ⅱ)
- 方程式の置き換えと実数解の個数
- 複素数と方程式 (数Ⅱ)
- 大問3
- 微分法・ 積分法 三角関数(数Ⅲ)
- 三角関数の合成、置換積分法
- 微分法・ 積分法 三角関数(数Ⅲ)
- 大問4
- 小問集合
- 確率(数A) 2つの確率の大小
- 式と曲線 (数Ⅲ) 楕円上の点 (x,y)の関数の値域
- 対数 (数Ⅲ) 底がeの対数方程式
- 数列 (数B) 3項間漸化式の作成
- 式と証明 (数Ⅱ) 整式の除法を用いた整数の余りの計算
- 小問集合
【各小問で主に求められる能力】
全ての問題において、誘導がきちんとなされているので、誘導や問題文から得られる情報をきちんと理解し、それらを用いて解法を解く能力が必要です。基礎的な計算力があれば誘導に沿って解くだけなので、前半でなぜこの解を求めさせたのかを考える力が必要となります。大門4が小問集合で5題あり、計算力と基礎力が試される問題なのできちんと正確に早く解く必要があります。
単元ごとの問題について紹介+解き方紹介
大問1
小問通りに問題を解くことができれば、あとは誘導に乗ることで高得点を狙うことができます。空間ベクトルでは基本ベクトルを3つ設定し、各々の長さと内積を求めておくことが重要になります。(1)(2)はただの計算問題で、(3)は(1)で求めたCP同様にCQを求め条件式を代入します。(4)はPQをsの二次関数として範囲を絞り込み最小値を求めます。
大問2
関数の増減を調べ、グラフを描くことができる能力が必要となります。あとは f(x)=1b+3 という解を導き出すのに、g(x)をf(x)を用いて表したのを利用できるかどうかもこの問題のポイントです。
大問3
大問1大問2同様に誘導が丁寧に記述されているので、誘導の流れに乗る力が必要となります。(2)のsinとcosの合成をした後が、問題文からcosになることを利用して、cos(log x) -sin(log x) = 2cos(14+2m)cos(log x)-sin(14+2m)sin(log x)の変形を思いつくかどうかがこの問題のポイントになります。
大問4
全ての問題において思考力が問われていて、問題を理解した上で条件に合うように範囲を絞っていく必要があります。小問集合だが計算量が多いのですぐに解法を思い付き正確に解く力が求められます。
学習・対策方法
問題レベルとしては難しいわけではなく、基本的な公式から出題されることがほとんどです。公式をただ理解するだけでなく、それを使いこなし誘導に乗る力が必要とされます。まずは基礎問精講で基礎を固めます。パターン問題と入試問題を両方扱っており、パターン問題をしっかり暗記し、入試問題ができるようになるためにしっかり取り組む必要があります。次に青チャートで公式やパターンを理解し習得します。難問には発想力と慣れがあれば解けるので考える力が養われます。
▼おすすめの参考書
- 基礎問題精講
- 青チャート
過去に出題された単元
- 2017
- 大問1 微分法・積分法 (数Ⅲ) 媒介変数表示で表された曲線、接線、面積
- 大問2 式と証明 数列() 2項定理、恒等式、数列の和
- 大問3 微分法・積分法 極限(数Ⅲ) 不定積分、不等式の証明、面積と極限
- 大問4 小問集合
- 複素数平面 (数Ⅲ) 正三角形となる3点
- 式と証明 方程式 (数Ⅰ) kについての恒等式、連立方程式
- 式と曲線、三角関数 (数Ⅲ) 式の最大値
- 数と式 指数対数 (数Ⅱ) 対数不等式、因数分解
- 図形と式 三角関数 (数Ⅱ) 円から引いた接線、倍角、軌跡
- 2018
- 大問1 微分法・積分法 (数Ⅲ) 極値、変曲点、回転体の体積
- 大問2 複素数平面 指数対数 整数(数Ⅲ) 極形式、桁数、n乗、式が実数となる条件
- 大問3 微分法・積分法 (数Ⅲ) 媒介変数表示、極値、弧長
- 大問4 小問集合
- 数列 (数B) 漸化式
- 複素数と方程式 (数Ⅲ) 解と係数の関係
- 平面ベクトル (数Ⅲ) 対称点、二等分線
- 確率 (数A) カードと数字の大小
- 2次関数 (数Ⅱ) 条件下における最大・最小
- 2019
- 大問1 微分法・積分法 (数Ⅲ) 関数のグラフの増減、変曲点、漸近線と面積
- 大問2 数列 (数B) 漸化式、格子点の個数、無限級数
- 大問3 空間ベクトル (数B) 内分点公式、平面のベクトル方程式、直線の平面の交点
- 大問4 小問集合
- 図形と方程式 (数Ⅱ) 垂直二等分線
- 三角関数 (数Ⅲ) 三角関数を含む方程式
- 式と曲線 (数Ⅲ) 極方程式
- 確率 (数A) 数えあげ
- 整数 (数A) 平方数となる条件
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