首都圏の難関私立大学である明治大学。明治大学を志望し、受験勉強を進めている受験生も多いと思います。この記事では明治大学の英語入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。明治大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。
明治大学の英語について
いわゆるMARCHの一角、明治大学の英語試験について記述していきます。今回は、全学部統一入試における英語の試験概要を見ていきましょう。
【試験概要】
試験時間 | 60分 |
問題数 | 約50問 |
出題形式 | 全問マーク式 |
- 法学部,文学部,理工学部,農学部,総合数理学部:100点
- 政治経済学部,経営学部,情報コミュニケ―ション学部:150点
- 商学部,国際日本学部:200点
【問題構成】
大問番号 | 問題形式 |
大問1 | 長文問題 |
大問2 | 長文問題(タイトル問題あり) |
大問3(出題されない年あり) | 長文問題or会話問題 |
【各大問ごとに出題される小問の形式と配点】
大問番号 | 小問形式 | 予想配点 |
大問1 | 下線部語彙一致問題 傍線部内容一致問題 空欄補充問題 内容一致問題 | 約40点 (大問2問構成の際は約50点) |
大問2 | 傍線部内容一致問題 指定段落内容一致問題 タイトル及び主旨問題 | 約40点 (大問2問構成の際は約50点) |
大問3(会話文を想定) | 会話文空所補充問題 | 約20点(会話文を想定) |
※入試年度や日程、設問数などによって配点に差があります。
【各小問で主に求められる能力】
- 下線部語彙一致問題 →語彙力と読解力
- 傍線部内容一致問題→文法力と読解力
- 空欄補充問題→文法力と読解力
- 内容一致問題→読解力
- タイトル及び主旨一致問題→読解力
- 会話文空所補充問題→読解力
【受験者平均点と目標得点率】
明治大学全学部統一入試の最低得点率は文系が文学部文学科英文学専攻が76.7%で最も低く、理系では総合数理学部現象数理学科が71.0%で3科目入試の中では最低となっています。全体を見てみると、文系は8割を最低点を超えている学部も少なくなく、理系でも7割後半が最低得点率です。以上から、演習する際、また当日の目標点には最低でも8割、可能であれば9割をイメージすることが理想といえるでしょう。詳細データは以下の通り。
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各大問の詳細とその解き方
長文素材に関しては素材文は様々なジャンルから出題されるといえます。一般的な評論文からエッセイや物語、記事まで出題可能性はあります。実際に記事2本が題材とされるいわゆるダブルパッセージ問題が2020年には出題されました。語彙としては難単語はあまり見られず、あっても推測可能な文脈に置いてあることが多数です。文の長さも特別に長いわけではなく、実力が反映される問題といえるでしょう。
下線部語彙一致問題は文中の単語に対して、それと近い意味の単語を選ぶ問題。問題の類型としては、a) 単語の意味をそのまま問う問題、b) やさしい単語だが正確に文意から意味を取らねばならない問題、c) 難しい単語を文意から推測する問題 の3種類に分けられます。3類型の中で a に関しては日々の学習で語彙力を増やすことが得点に直結します。一方で、多くの受験生が苦手とする物が b と c であります。これらの問題では文意を把握しないと解答できません。内容が読みにくいものであっても、対比構造などを手掛かりに答えを導いていきましょう。
傍線部内容一致問題は明治大学で注意すべき問題の一つです。オーソドックスな内容一致問題ですが、段落ごとに設問が設けられていない問題も多く、しっかり読めていないと時間を奪われてしまいかねません。対策としては、段落ごとに内容をまとめるなど、ただ英文を読んでいくような読み方をしないように意識しましょう。タイトル又は主旨一致問題 大問2の最後の問題に配置されることの多い問題です。感覚的に解いてしまう受験生が多く、正解できる生徒とできない生徒がはっきりと別れる問題です。感覚的でなく、理論的に正解を求められるように演習しましょう。具体的には、各大問ごとに主旨をまとめ、段落間の関係に留意して読み進めていくことが対策として挙げられます。
会話文空所補充問題は会話文中のセリフに対して、単語やフレーズ、さらにはセリフ自体を選択して埋めていく問題です。形式としてはオーソドックスなものです。会話文と聞くと、会話表現のための特別な対策が必要に思えますが、この大学に限ってはその必要性はそこまで高くありません。解答の根拠となるものは、文法知識と文脈把握力がメインであり、表現を知らないと解けない問題はとても少ないからです。
【解答時間の目安と目標得点割合】
長文問題に関しては各大問ごとに20分ほどで解答を目指します。ただし、大問2はタイトル問題があることから、より丁寧に読んでいくことが求められるので、大問2に少しウエイトをかけて解きましょう。会話文は10分~15分ほどが望ましい時間配分です。試験時間が60分と厳しく設定されているので、過去問演習を通してどの大問から解くのか、時間が厳しい場合には当日どうするのかを対策することで点数を積んでいきましょう。
対策・学習法
明治大学の英語には語彙力・文法力・読解力の3つの力が求められます。それらを学習方法は以下のとおりです。
- 語彙力
単熟語ともにメジャーな単語帳を確実に暗記しておこう。単語帳にはなるが具体的には、『ターゲット1900』(旺文社)、『速読英単語〈必修編〉』(z会)、『システム英単語』(駿台出版)などが挙げられます。記憶する際に、例文などの実際の使用を意識して暗記していきましょう。実際の使用例を常に意識することで空所補充問題などの得点にも結果的につながります。余裕があれば、『速読英単語〈上級編〉』(z会)などで語彙力増強と推測力の強化をしましょう。
- 文法力
他大学の受験まで考えて、『NextStage』(桐原)などのいわゆる学校指定となることの多い文法教材をマスターしておけば万全といえます。もちろんいわゆる4択形式や整序形式の文法問題は出題されませんが、空所補充問題が実際には文法知識を問うていることが非常に多く見られます。こうした問題に対して、一般的な文法の着眼点を網羅しておくことは効果的といえるでしょう。
- 読解力
長文問題の素材文、出題形式ともにオーソドックスな形式であることから、特別な対策は必要なく、着実に英語力を高めていくことが求められます。一方で、問題自体の難易度が平易である代わりに、速読力はかなり求められているといえます。そのため対策としては、長文問題自体は市販のMARCHレベルの問題集をこなし、そのうえで読んだ文章を何度も音読をすることが挙げられます。速読力は一朝一夕では身につかないことから、少しずつでも早期からの受験勉強がひつようかもしれません。
最後に
いかがでしたでしょうか?明治大学は形式が突飛でないことから、対策は立てやすいといえるでしょう。しかし、実際に解いてみるとかなり時間にシビアな水準が求められることがわかります。速読力は単語や文法知識、解釈力などの基礎が身についていることが前提とし、音読などに地道に取り組むことで身につくものです。そうした意味で、やってきた勉強が報われやすい形式とも言えるかもしれません。明治大学に限ったことではありませんが、各大学学部の形式や特徴を知った上で対策を立てることが受験勉強の王道です。ゴールまでの道筋を見据えたうえで受験勉強を乗り越え、是非合格を掴みとってください。
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